スパイ映画と言えば、「007シリーズ」を始め、様々な名作があります。
海外ドラマでは、私は「CHUCK/チャック」が好きです。
スパイアクションであり、コメディであり、そしてある意味で「変身ヒーロー」ものでもありました。
実は、私は、初めてこのドラマを観たときから思い出す、ある名作漫画があります。
今回は、おすすめ海外ドラマ「CHUCK/チャック」の魅力と、何故か思い出すあの名作漫画についてについてご紹介します。
Amazonプライムビデオにて、字幕、吹き替えとも、全シーズン視聴可能です。
引用元:Amazonプライムビデオ
【海外ドラマ】「CHUCK/チャック」あらすじと感想
「CHUCK/チャック」の評価
アメリカで2007年から放映され、シーズン5(全91話)まで続きました。
日本でCS放送は2009年からで、私はその時期から観ています。
人気があると、ロングシーズンになりがちな海外ドラマですが、とてもコンパクトにまとまっていると思います。
かと言って、つまらないわけではなく、登場人物自身や環境が様々な変化、成長しながら、最後まで「やり切った」感を感じられる展開でした。
基本はスパイアクションですが、主人公がダメな「オタク青年」と言うのが、当時としては斬新な趣向だと思います。
あらすじ
大した取り柄もない人の良すぎるオタク青年チャールズ・バトウスキー、通称「チャック」が主人公です。
元々は名門のスタンフォード大学に通っていましたが、今は「バイモア」という家電販売店で時給11ドルで働くサエない生活を送っています。
ある日、過去に一悶着あった大学時代の旧友のブライス・ラーキンから、メールが届きます。
チャックがそのメールを開くと、膨大な映像と激しい電気刺激を見せられ、その場で失神してしまいます。
その映像は、「インターセクト」と呼ばれる、スーパーコンピューターに記憶されていたの国家機密データの全てを情報化したものでした。
チャックは見たもの、聞いたものに反応して、脳内にある膨大なデータの中からデータが蘇るようになってしまいます。
情報元のスーパーコンピューターやブライズからのメール、パソコンは破壊され、「インターセクト」の入ったチャックは重要な国家機密を抱えている唯一の存在となります。
そのため、CIA、NSA(国家安全保障局)の両方から護衛、監視されることとなります。
CIAのサラ・ウォーカーと、NSAのジョン・ケイシーと共に、インターセクトを駆使しながらのスパイ活動と、表の顔としての「バイモア」店員の二重生活が始まったのです。
「インターセクト」とは
「インターセクト」とは、人間の脳内に入れた膨大な情報(国家機密)のことです。
謎の科学者「オリオン」により研究開発された、情報を人間の脳内にインストールする技術を用いています。
インターセクトをインストールされた人間は、視覚や聴覚で取り入れた情報から、自分の脳内からデータを取り出すことができます。
誰の脳にでもインストールできるわけではなく、大量な情報に耐えうる特殊な脳を持っていることや、成功してもその後に副作用が出てくることも判明しています。
家電販売店「バイ・モア」とは
アメリカの家電量販店の「BEST BUY」をモデルにした店舗で、従業員のポロシャツ姿も同様です。(本家はブルー)
「オタク軍団」と呼ばれる出張なんでもサービスをモットーとしていて、24時間365日の対応を謳っています。
家電販売店での仕事は、イメージとしては「底辺の仕事」となっています。
実際には、そんなことはないのですが、ドラマの中の奇特な従業員達の存在によって、客よりもサボりを優先し、時には商品の横流しや違法行為もあり得る恐ろしい場所になっています。
ジェフとレフリーの2人組がトラブル発生源となっています。
チャックやモーガンが温和すぎるので、全然本気で怒りませんが、何故、懲戒解雇にならないか不思議なくらいです。
物語の中盤以降、チャックはスパイ活動が中心となり、ほとんど店に出てきませんが、その分店内での出来事は、ほとんど全て、この2人が関わっています。
(左:ジェフ 右:レフリー)画像引用元:https://www.imdb.com/title/tt0934814/mediaviewer/rm2231471872?ft0=name&fv0=nm0471381&ft1=image_type&fv1=still_frame
登場人物
チャールズ・バトウスキー(ザッカリー・リーヴァイ)
画像引用元:https://www.imdb.com/name/nm1157048/mediaviewer/rm1494587392
主人公「チャック」
難関のスタンフォード大学に入学できた知能と、平和を愛する温厚な性格の青年です。
大学時代に、寮の同室で親友だったブライスの策略で、カンニングの汚名を着せられ退学となってしまいます。
以来、家電販売店「バイモア」で、幼なじみのモーガンと働いています。
そのせいか、いつまでも子供っぽい言動と、若干調子に乗りすぎる傾向にあります。
「インターセクト」を脳内にインストールされてからは、裏のスパイと、表の家電販売員の2つの顔を持ち、その場のアドリブで意外な機転と判断力を発揮することがあります。
一方で、一つのこと以外目に入らなくなることがあり、彼の突飛な行動が仲間を窮地に追いやることもありますが、逆に全てを解決に導くことも多く、スパイとしても成長していきます。
スパイとして活動する際の偽名は、「チャールズ・カーマイケル」
吹替は、草尾毅さん。
サラ・ウォーカー( イヴォンヌ・ストラホフスキー)
画像引用元:https://www.imdb.com/name/nm2088803/mediaviewer/rm3172710912
CIAからチャックを護衛するために派遣されたエージェント。
チャックを護衛するという利便性から「恋人」という設定となり、公私両面で、行動を共にすることになります。
格闘術に長けていて、CIA内での評価も高く、後にチャックを中心とした「バトウスキー計画」にケイシーと共に、ミッションを成功に導いていきます。
表の顔として、「バイモア」の前のホットドッグ店やヨーグルト店で、セクシーな制服で働いています。
演じたイヴォンヌ・ストラホフスキーは、アクションシーンをかなりこなしています。
「CHUCK/チャック」はシーズン1から2年連続でエミー賞のスタントコーディネート部門を受賞していますが、彼女の貢献は大きのではないでしょうか。
吹替は、魏涼子さん。
ジョン・ケイシー(アダム・ボールドウィン)
画像引用元:https://www.imdb.com/title/tt0934814/mediaviewer/rm3997050368
NSAのエージェントで、サラと共にチャックの護衛を務め、後のバトウスキー計画にも加わります。
短気で好戦的、皮肉屋ではあるものの、仲間への思いは強く、国への忠誠を何よりも重じています。
表の顔は「バイモア」店員で、不似合いな緑色のポロシャツを着用するようになります。
ゴリゴリの軍人だったものの、チャックらと付き合う内に、少しずつ変化を見せ始めます。
吹替は、山野井仁さん。
モーガン・ギレルモ・グライムス(ジョシュア・ゴメス)
画像引用元:https://www.imdb.com/title/tt0934814/mediaviewer/rm1229542912
チャックの幼なじみで親友、今でも同じ家電販売店「バイモア」での同僚として働いています。
チャック同様、子供のまま大人になっていますが、親友思いで、店の仲間からの人望も厚く、実質的に店を取り仕切っています。
お調子者で、口が軽く、おっちょこちょいではあるものの、なんとか乗り切ってしまいます。
シーズンが進むにつれて、チャックと共に大人として成長を見せ始めます。
吹替は、粟野志門さん。
ブライス・ラーキン(マット・ボマー)
チャックのスタンフォード大学時代の元同部屋で親友でしたが、彼をカンニング容疑で嵌めた張本人でもあります。
自身が盗み出したインターセクトを、チャックにメールで送りつけ、ダウンロードさせて裏の世界に引き込む結果となります。
実は、大学時代からCIAのエージェントで、訳があってチャックを大学から追い出していたのでした。
かつて、サラとは仕事上の元相棒で、恋人でもありました。
演じているのは「ホワイトカラー 」で天才詐欺師のニール・キャフリー役のマット・ボマーです。
吹替は、中谷一博さん。
ニールと声は違いますが、系統が似ていたので、個人的には違和感がそこまでなくて良かったです。
エレノア・フェイ・バトウスキー(サラ・ランカスター)
チャックの姉で、愛称は「エリー」です。
職業は医師で、性格は真面目で心配性。
常に家族の身を案じ、チャックが危険なことに首を突っ込むことを反対します。
父と母がいなくなってからは、チャックが唯一の家族で、支え合って生きてきました。
吹替は、寺川府公子さん。
デヴォン・クリスチャン・ウッドコム( ライアン・マクパートリン)
エリーと同じく医師で、学生時代からの恋人。
大学を首席で卒業、スポーツ万能で、自他共に認める「お見事」な人物です。
容姿や経歴からモテているはずですが、エリー以外に目をくれることもありません。
正直ものでカラッとした性格のためか、異常なほどウソが苦手です。
吹替は、小野塚貴志さん。
ダイアン・ベックマン(ボニータ・フリーデリシー)
NSAの将軍で、ケイシーの上官。
チャック護衛任務と、後の「バトウスキー計画」の指揮官となります。
ごく稀に現場で指揮を取ることもありますが、ほとんどはテレビ通話での会話でのみ登場し、チャック達に指令を下します。
職務に忠実で時に非情な命令も下すこともあります。
吹替は、定岡小百合さん。
「CHUCK/チャック」を観ていると、何故か思い出す名作漫画
チャックを観始めた最初から、思い出していた漫画があります。
それは藤子・F・不二雄の名作、「パーマン」です。
「パーマン」とは
1967年に開始した、藤子・F・不二雄原作の少年漫画です。
数回にわたって連載され、TVアニメの放送も2度、映画化もされています。
<あらすじ>
主人公はごく普通の小学生で、友達からの人気もスポーツもいまひとつ、どちらかと言えば、勉強も苦手でドジな少年、須羽ミツ夫君です。
ある日、宇宙から来たバードマン(連載最初は「スーパーマン」)からもらったパーマンセットで、地球の平和を守る使命を与えられます。
パーマンはパーマンセット(ヘルメット、バッジ、マント)を装着することで、力は6600倍、空も時速119kmで飛ぶことができます。
バードマンに指名された仲間達も集まってきて、ミツ夫君は正義ののヒーローとして、活躍することになります。
一方で、小学5年生としての普通の生活と、パーマンとしての活動の、ギャップや葛藤も描いています。
画像引用元 :https://www.shin-ei-animation.jp/2016/perman/download/
共通点①主人公の取り柄が人柄の良さだけ
パーマンの主人公のミツ夫君と、チャックは、普段の生活では、サエない人物です。
ただ、その人柄や正義感の強さが、パーマンセットやインターセクトを手にすることで、実行力のある「力」となっています。
悪用しようと思えばいくらでも可能なその「力」を、正義にしか使わないのは、共通点だと思います。
ドラマの中で、サラもチャックに、「スパイの活動にあまり染まってしまわないこと」を願っています。
②登場人物の配置
これは完全にイメージです。性格や ストーリーが似ている部分はありません。
パーマン1号=チャック
画像引用元:https://www.shin-ei-animation.jp/2016/perman/chara/
主人公であり、能力が特に際立って優れているわけではないものの、仲間を引っ張っていく存在となるのは同じです。
パーマン2号(ブービー)=モーガン
画像引用元:https://www.shin-ei-animation.jp/2016/perman/chara/
何故か、チンパンジーにパーマンセットが与えられています。
毛むくじゃらで髭面のモーガンという見た目もあります。
それ以外に、主人公と「親友」であることと、動きはユーモラスであるものの、機転が効いて、時に大活躍することもあるのは、似ているかと思います。
パーマン3号(パー子)=サラ
画像引用元:https://www.shin-ei-animation.jp/2016/perman/chara/
パー子の正体は、「パーマン」の世界で超人気アイドルの星野スミレなのです。
もちろん美人です。
また、腕力自体もパーマン1号よりも強く、サラと同じです。
最終的に、パー子も実はパーマン1号のことが……、というのも。
パーマン4号(パーやん)=ケイシー
画像引用元:https://www.shin-ei-animation.jp/2016/perman/chara/
この人は全然違うかもしれません。
大柄な体型というだけで。。。
バードマン=ベックマン将軍
ミツ夫たちをパーマンに任命したバードマンは、彼らの厳しい上司であり、感情的には暖かく見守っています。
③少し物悲しいラスト
両方とも、決して暗いラストではありません。
ストーリー展開も、オチも全然違います。
ただ、それまでのドタバタギャグ(コメディ)からすると、かなりしっとりとした終わり方をします。
個人的には、「CHUCK/チャック」のラストを観て、改めて「パーマン」のことを思い出しました。
是非、最後まで観ていただいたい作品です。
まとめ
今回は、【おすすめ海外ドラマ】「CHUCK/チャック」を観ると、何故か思い出すあの名作漫画についてご紹介しました。
個人的に感じたことですので、異論や、他にもっと適している作品があるかもしれません。
その事とは関係なく、このドラマの面白さは、オススメです!
常に、ドタバタしていますし、好き勝手に動く登場人物達にイライラさせられることもありますが、最終的には、「何となくうまくいく」ので、安心して気持ちよく観られます。
未視聴の方は、ご興味をお持ちいただけたら嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
それでは、また次回。