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【NETFLIX映画】劇団ひとり監督作「浅草キッド」の感想【主演 柳楽優弥/大泉洋】

こんにちは、あとかです♪

Netflixではオリジナルドラマの他、映画作品も制作されています。

最近はコロナ禍ということもあり、なかなか劇場に多くの観客を集めるのが難しくなっています。

一方で、自宅で楽しめるVODサービスが資本を提供し、制作された映画を独占配信することも増えてきています。

 

今回は、【Netflix 映画】劇団ひとり監督作「浅草キッド」の感想【主演 柳楽優弥/大泉洋】についてご紹介します。

 

特に物語の後半部分の核心的なネタバレは避けていますが、あらすじや登場人物紹介等で、一部ストーリーの内容に触れています。

未視聴の方はご注意ください。

 

 

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画像引用元:Netflix公式ページ

【ネットフリックス映画】劇団ひとり監督作「浅草キッド」の感想【主演 柳楽優弥/大泉洋】

「浅草キッド」とは

お笑い芸人のビートたけし氏による実話を元にした自伝的小説のタイトルです。

昭和40年代の東京・浅草を舞台に、本人の芸人としての立身出世と、師匠である深見千三郎さん等との交流を描いています。

今回、Netflixの企画により、脚本・監督は劇団ひとり、柳楽優弥、大泉洋のダブル主演で実写映画化されました。

2021年12月9日にNetflixにて独占配信されています。

ビートたけし自身による、作詞・作曲・歌唱の同名曲が挿入歌として採用されています。

桑田佳祐によるエンディングテーマも、とても良いです。

 


www.youtube.com

 

あらすじ

昭和40年代の東京・浅草。

大学を中退し、ストリップ劇場「浅草フランス座」にエレベーターボーイとして厄介になっていたたけし(柳楽優弥)は、芸人深見千三郎(大泉洋)に懇願し、弟子入りすることになります。

深見の元でタップダンスを学び、笑いの基本を叩き込まれ、たけしは次第に頭角を現していきます。

一方、その頃、テレビがお茶の間の中心に席巻してきている頃で、演芸場でのお笑いは地味で古い存在となっていました。

そんな中でも師匠の深見は舞台にこだわり続け、本人が出演しないことは当然として、テレビに出演する芸人を目の敵にする始末でした。

けれども、たけしも、新たな活躍の場を求め、きよし(土屋伸之)とコンビを組み、フランス座を辞めることになります。

破門され、師匠と袂を分つことになったたけしは、やがて新進気鋭の漫才師「ツービート」として世間に注目されるようになっていきます。

 

登場人物

たけし

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画像引用元:Netflix

柳楽優弥

後の「ツービート」のビートたけし。

大学を中退し、浅草のストリップ劇場のエレベーターボーイとして働きながら、芸人を目指しています。

師匠となる深見千三郎の教えで、タップダンスを習得し、舞台に立つようになります。

師匠譲りで芸人としてのプライドが高く、自分の芸を見ない客と喧嘩をしたり、営業先とトラブルを起こしたりします。

それでも、やがて自分の笑いの形を構築し、師匠の嫌っていたテレビで活躍するようになります。

 

演じる柳楽優弥さんは、かなりビートたけしさんに言動を寄せています。

注目すると、手や目、口元の動き等、細かいところもよく似ていて、わざとらしくもなく、本人を彷彿とさせます。

これについては、モノマネ芸人の松村邦洋さんが演技指導として、かなり力を発揮したようです。

プロモーションでは、大泉洋さんが「劇団ひとりは監督じゃない。(主演の演技指導をした)松村邦洋さんの映画だ」と冗談めかして発言しています。

 

深見千三郎

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画像引用元:Netflix

大泉洋

たけしの師匠となる浅草芸人。

舞台演芸に固執し、テレビを嫌って、出演しませんでした。

べらんめえ口調で、「馬鹿野郎。」が口癖です。

口は悪いものの、弟子への教えは愛のある厳しさでした。

「笑われるのは芸じゃない。笑わせろ。」

「服装や身なりはきちんとしろ。」

「普段から常に笑いのことを考え、実行しろ」など、後のたけしにも強く影響のある言葉を投げかけます。

 

大泉洋さんは、同じ劇団ひとり監督作の前作「青天の霹靂」でも主演を務めていました。

舞台俳優出身ということもあり、声がよく通り、出てくるシーンは目立ちます。

時代遅れとなっていく寂しさが、とてもよく現れています。

 

千春

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画像引用元:Netflix

門脇麦

「浅草フランス座」の踊り子。

歌手になりたいという夢があったもののうまくいかず、現在はストリップ小屋の踊り子として働いています。

自分の夢は終わってしまったと思い、まだこれから可能性のあるたけしを応援しています。

 

個人的に門脇麦さんは好きな女優さんです。

正直、女優さんとしてはバリバリの美人顔という感じではないと思いますが、すごく表情が美しい方だと思います。

本作でも強く印象に残る演技をされています。

麻里

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画像引用元:Netflix

鈴木保奈美

深見千三郎の妻。

「浅草フランス座」の経営を支え、芸人深見千三郎をサポートしています。

また、自らも踊り子として、女性出演者陣を仕切っています。

 

鈴木保奈美さんは、復帰後、出演作が続いています。

昔、「東京ラブストーリー」に出演された若い頃、私自身は彼女の甲高い声が苦手でしたが、今はしっとり落ち着いた感じとなり、とても良い女優さんです。

 

ビートきよし

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画像引用元:Netflix

土屋伸之(ナイツ)

「ツービート」で、たけしとコンビを組む相方。

元々、浅草フランス座の出入りしていた芸人だったものの、たけしを漫才コンビとして誘います。

 

お笑い芸人のナイツの土屋さんが演じています。

普段テレビで見かける姿と違い、眼鏡を外しているので、声を聞かないとわかりません。

でも、ビートきよしさんの山形弁なまりがとても合っていて、漫才シーンはもちろん本職ですから、さすがです。

 

「浅草キッド」の感想とおすすめポイント

泣ける。でも悲惨さはない。

グッとくるシーンがいくつかありましたが、それでも辛く、悲しいという気持ちにはなりませんでした。

基本的には楽しく観られる物語です。

ストリップ小屋が舞台ですが、裸も出てきませんし、ドロドロとした部分はほとんどありません。

出てくる人物は、みんな活力があって、お金はなさそうですが、それなりに幸せそうです。

その時代が、この映画のように綺麗事ばかりだったとは言いませんが、監督の劇団ひとりが好きな世界観なのでしょう。

以前の監督作の「青天の霹靂」でも昭和の浅草芸人を中心とした人情噺でした。

今作も、同じような時代背景で清々しく、ジーンとくる話です。

最後の桑田佳祐のエンディングテーマで、心をグッと掴まれます。

笑って泣ける映画です。

 

物語と会話のテンポの良さ

若かりし頃のビートたけしが主人公ですので、ストーリーのテンポが非常によく、普段の会話すら、漫才のようにポンポンとキャッチボールが続きます。

映画の冒頭、後に師匠となる大泉洋演じる深見と、柳楽優弥のたけしとのファーストコンタクトが、完全にボケとツッコミです。

それ以外でも、鈴木保奈美と大泉洋の夫婦や、柳楽優弥と門脇麦の淡い恋愛のような関係の間でも、常に漫才のような会話が続きます。

脚本が劇団ひとり本人なのが「笑い」の間を常に保つことができるのでしょう。

監督が原作とビートたけし自身を愛していて、そして芸人だったからこそできた映画だと感じます。

観終わった後、ほんの少し口が悪くなります。

かっこ良く「馬鹿野郎」と言ってみたくなります。

 

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画像引用元:Netflix

 

1点だけ難癖をつけるなら

※少しネタバレになる可能性があります。未視聴で気になる方は飛ばしてください。

 

ストーリーや演出、音楽、俳優陣ともに大満足でした。

それだけに一つだけ気になった点があります。

冒頭のシーン、現代のビートたけし本人「らしき人」が登場します。

すごく違和感があります。

顔面の皮膚が浮いているというか……。

でも歩き方や仕草、喋っている声はビートたけし本人にしか見えないし、聞こえません。

 

でも、きっと違います。

CG処理されたような綺麗な映像ではなく、おそらく特殊ラバー性のマスクを顔面にぴったり貼り付けて、生身で演技をしているのです。

これは多分、監督の劇団ひとりが、テレビ東京系の「ゴッドタン」という番組の人気企画「マジ歌選手権」でよくやる変装の技術だと思います。

同番組では、田原俊彦や柴田理恵、片岡鶴太郎など、実在の人物そっくりに変身して歌っています。

その技術で、この映画でもビートたけしを「誰か」が演じているのです。

最初、もしかしたら劇団ひとりが、「中の人」をやっているのかと思いました。

 

でも、「中の人」は、本作の主役であり、たけし役の柳楽優弥です。

声の方は、たけしの演技指導をしたという、松村邦洋です。

こう考えると、本当にすごいことをしていると思います。

演技と声真似だけで、現在のビートたけしを見事に表現しています。

確かにそれに気づいた時はハッとして、感動すら覚えました。

でも、これだけ似ているなら、本人出演でも良いのでは?とも思ってしまいます。

そこだけちょっと気になりました。

野暮ってものなのでしょうかね?

 

まとめ

 

劇団ひとり監督 NETFLIX映画「浅草キッド」の感想   

1. 泣ける。でも悲惨さはない。

    芸人同士の師弟愛に、文字通り笑いながら泣ける作品  

2. 物語と会話のテンポの良さ

  芸達者の出演陣と芸人の監督ならではの脚本・演出

3. 1点だけ難癖をつけるなら 

  違和感のある出演者がひとり

「カタカタするBOX」はLSS (id:little_strange)さんのこちらのブログから! 

 

Netflixオリジナルの人気のドラマも沢山ありますが、映画も良いですね。

本作の上映時間は約2時間ですが、中弛みもなく、あっという間でした。

 

この記事を書くためでなく、観終わった後、すぐにもう一回観返しました。

そうすると、細かい目の演技やセリフの意味が少し深まって、変わってくる気がします。

Netflixに加入されている方、未視聴ならば是非。

おすすめです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

それではまた次回!

 

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