こんにちは、あとかです♪
一般的に、特に日本の漫画を原作に実写化された作品は、当たり外れが大きいと言われています。
2次元である絵ならではの表現方法を創作している漫画から、生身の人間が演じる実写化はとても困難であり、少なからず、ストーリーや設定の「改変」が加えられます。
元々の人気が高い作品であるほど、思い入れの強いファンにとっては、そのオリジナルからの「改変」は、その大小に関わらず、どうしても許せないことも多くなってしまいます。
近年、海外資本からの日本漫画の実写化が盛んになってきています。
特にNetflixは、「ONE PIECE」や「幽遊☆白書」等を制作・配信していて、積極的と言えます。
今回は、そんな日本漫画が原作となった作品、【Netflix映画】漫画の実写化「CITYHUNTER シティーハンター」は何故ヒットしたのか?について、ご紹介します。
また合わせて、多くの「CITY HUNTER」映像化作品もまとめてご紹介しています。
ネタバレ等は極力していませんが、あらすじや登場人物紹介等で一部記載されています。ご了承ください。
画像引用元:Netflix
- 【Netflix映画】漫画の実写化「CITYHUNTER シティーハンター」が成功した理由
- 登場人物(原作漫画の設定も含む)
- 「CITYHUNTER シティーハンター」が成功した理由とおすすめポイント
- まとめ
【Netflix映画】漫画の実写化「CITYHUNTER シティーハンター」が成功した理由
原作漫画「シティーハンター」と映像化作品まとめ
「シティーハンター」の漫画原作は、北条司さんによって描かれました。
週刊少年ジャンプ誌上に、プロトタイプとなる2作の読切が発表された後、1985年から連載開始となり、1991年まで長期掲載され、全336話で完結しました。
作品はヒットし、連載中に、アニメ化、映画化もされています。
さらに、宝塚歌劇団での上演や、海外のクリエイターによる実写化作品(映画や韓ドラ)も制作されています。
原作の基本プロットは、シティーハンターと呼ばれる主人公の冴羽獠が(主に)美女からの依頼を受け、3〜5話でひとつ事件の解決するという流れです。
絵柄もストーリーもシリアスでありながら、毎回、漫画的なギャグシーンが必ず挿入されています。
特に、主人公の「もっこり」と、相棒の香による巨大ハンマー(100tハンマー)による激しいツッコミはお約束の展開でした。
画像引用元:IMDb
漫画原作のあらすじ
裏の世界ではNo.1スナイパーと呼ばれる冴羽獠(さえば りょう)。
彼は相棒の槇村秀幸(まきむら ひでゆき)と共にシティーハンターとして、東京・新宿を拠点に、警察も頼りにできない様々な問題を街の始末屋・スイーパーとして解決しています。
新宿駅の掲示板に書かれる「XYZ」(「これ以上、後がない」と言う意味)の文字が彼らに助けを求める依頼の合図となっています。
そんなある日、国際的犯罪組織「ユニオン・テオーペ」の麻薬に絡んだ依頼を断ったことから、槇村が非業の死を遂げてしまいます。
残された槇村の妹である香(かおり)と共に、新たなシティーハンターとして、ユニオン・テオーペと敵対しながら、依頼される事件を解決していくことになります。
アニメ版
TVアニメは、1987年から、読売テレビ、日本テレビ系列にて放送されました。
その後、シーズン2、3と放送時間帯を変えながら、合計140話が制作されました。
主題歌として、オープニングテーマの小比類巻かほるさんの「City Hunter〜愛よ消えないで〜」や、エンディングテーマだったTM NETWORKの「GetWild」は共にヒットしました。
特に「GetWild」は、それまでのTVアニメでは常識だった、「本編終了ーCMーエンディングテーマ」を覆し、ストーリーの最後のキメの部分からフェードインする形式で、大変印象的な使われ方でした。
「GetWild」は、TM NETWORKにとっても出世作の一つであり、代表曲とも言え、今なお人気曲となっています。
今回のNetflixの新作映画でも、テーマとして使用されています。
スペシャル版や劇場公開された長編アニメも制作されました。
主人公の冴羽獠の声を担当しているのは神谷明さん。
ご本人もこの役を大変気に入っていて、ご自身の個人事務所に「冴羽商事」と名付けたほど。
一部を除き、ほとんどの作品の冴羽獠の声を担当し続けています。
画像引用元:サンライズ公式HP
劇場映画
香港映画版「シティーハンター」(原題”城市獵人”)1993年公開
主演の冴羽獠役は、なんとジャッキー・チェン。
スナイパーであり、銃の名手という設定は一応残しつつも、やはり肉弾戦のシーンが多いといういつもながらのジャッキー映画となっています。
ジャッキーのアクション映画としては、まあまあ、シティーハンター映画としては「?」な感じです。
若き日の後藤久美子さんが出演しています。
吹き替えは神谷明さんではなく、ジャッキー吹き替えの石丸博也さんでした。
「劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ」 2019年公開
20年ぶりに再起動し、新たに制作されたアニメプロジェクトでした。
現在の設定となり、当時にはなかったスマホや最新の機器が登場しています。
また、それだけの年数が経っているにもかかわらずオリジナルキャストがほぼ続投したことも話題となりました。
Netflix等、各種VODサービスでご視聴になれます。
「劇場版シティーハンター 天使の涙」 2023年公開
前作「新宿プライベート•アイズ」の好評を得て、再び制作された新作アニメです。
TVアニメ等では避けていた原作の設定や重要な登場人物である海原神(かいばらしん)
)をアニメで初登場させています。
また、同一原作者の作品の「キャッツ♥アイ」のともクロスオーバーしています。
フランス版「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」 2029年公開
日本のアニメの「シティーハンター」が、フランスではニッキー・ラルソンという名前で放送されていました。
本作の大ファンだったフランス人俳優が自ら監督、脚本、主演を担当した実写映画です。
原作へのリスペクトが非常に高く、日本のファンにも大変好評な稀有な実写化作品です。
私も大好きです。
日本語吹き替えも、日本のTVアニメへのリスペクトが高いです。
画像引用元:IMDb
登場人物(原作漫画の設定も含む)
冴羽 獠(さえば りょう)
画像引用元:IMDb
鈴木亮平
本作の主人公。
新宿の掃除屋(スイーパー)として、依頼人を助け、事件を解決しています。
無類の女好きであり、軟派で軽薄そうに見せているものの、依頼を受ける理由は金や名誉ではなく「心が震えた時」と決めています。
一流スナイパーであり、かつては戦場でその能力を開花させたこともあります。
実は、国際犯罪組織のユニオン•テオーペとも、かつて因縁がありました。
槇村 香(まきむら かおり)
画像引用元:IMDb
森田望智
主人公の相棒だった槇村 秀幸の妹。
兄亡き後、新たにシティーハンターとして冴羽獠の相棒を名乗ります。
美人ではあるものの、男勝りで荒っぽい性格。
女性に現を抜かす獠に、100tハンマーで天誅を喰らわせます。
槇村 秀幸(まきむら ひでゆき)
画像引用元:IMDb
安藤政信
獠の相棒。
元々は優秀な刑事でしたが、ある事件をきっかけに警察を辞し、現在の仕事(シティーハンター)を始めています。
冷静沈着な性格であるものの、妹の香に関してだけは穏やかではいられないほど溺愛しています。
ただ、彼女は実の妹ではなく、同じく警察官だった父親が、ある犯罪者の娘を引き取ってきたのでした。
その事実を香に告げようとしたその日に、命を落とします。
野上 冴子(のがみ さえこ)
画像引用元:IMDb
木村文乃
警視庁の刑事。
かつては、刑事時代の槇村とコンビを組んでいて、獠との付き合いも長い人物です。
「CITYHUNTER シティーハンター」が成功した理由とおすすめポイント
漫画原作の実写化作品は、その知名度から、ある程度のヒットが約束されていると言えます。
とは言え、それだけに原作ファンの思いも強く、数々の作品で大爆死もしています。
(「デ○ルマン」「ドラゴン○ール」などは有名ですね。。。)
ところが本作は、日本での初登場1位はもちろん、世界各国でも何週にも渡ってTOP10入りを果たしています。
これだけの成功できたのはどういった理由があったのでしょうか?
画像引用元:IMDb
キャストの力でリアリティ
漫画やアニメのキャラクターは当然、人間ではないからこそできるデフォルメされた表現や動きがあります。
役者さんに、ほんの少しでも気恥ずかしさや「なんちゃって」感があれば、視聴者側も、とても陳腐に感じてしまい、最後まで観るのに耐えられなくなります。
一方で、今作の主役を演じた鈴木亮平さんは、数々の難役をこなして来たことでも有名な俳優さんです。
女性もののパンツを被って、ほぼ半裸のヒーロー「変態仮面」の主役や、太い眉毛の大男を演じるために30kgもの増量をしたこともあります。
それだけに、信頼の「鈴木良平印」といった感じです。
シリアスのシーンはもちろんのこと、ギャグシーンも全力で演じています。
また、ご本人がインタビューで答えていますが、鈴木さん自身、この「シティーハンターを演じること」を演者としての目標の一つとして掲げていたそうです。
ガンアクションも様になっていますし、銃を見ないでバラバラにするという離れ業も習得しています。
相当訓練していた様です。
また、ヒロイン役の森田望智さんは、観る前には香のイメージと少し違うかな?と思っていましたが、見事に演じています。
原作の連載当初の若々しい感じと裏社会の人間にしては素人感がとても良い感じです。
また、冴子役の木村文乃さんは、「原作イメージと違う!」という声も聞かれましたが、私は良かったと思います。
原作の様に、あまりに色気全開であっても、ちょっと浮きすぎる気がしますし、他に役者さんが思い至りませんでした。
全てのキャスト陣も、演技をやりすぎず、それでいて原作から決して離れないという良い塩梅で演じています。
ちょっとだけ、昔の仮面ライダーの秘密基地みたいなシーンもありますが、許せる範囲ないでした。
それよりも、実際に東京・新宿のどこかに彼らはいるのかも?という、リアリティは、その俳優陣の原作への愛とリスペクトが、大きな貢献をしていると思います。
画像引用元:IMDb
Netflixだったから
地上波のTVドラマと違い、自由度が非常に高いことは大きな要因だと思います。
原作マンガに重要な国際的犯罪組織「ユニオン・テオーペ」は、地上波で放送されたTVアニメでは登場していません。
理由は、その組織の扱う商品として、「麻薬」が絡んでいるためです。
子供向けとして制作され、ゴールデンタイムに放送されるTVアニメとしては、扱えないキーワードでした。
しかし、本作では原作通り、「ユニオン・テオーペ」が主人公の運命に絡み、さらに麻薬「エンジェルダスト」が登場します。
それだけでも、原作準拠のストーリーが展開できています。
さらに、東京の歌舞伎町の見慣れた風景の中で、大規模なアクションシーンが撮影されているのも、Netflixらしいと思います。
セットでの撮影やグリーンバックでの背景合成だけでなく、多くのシーンを実際に新宿でロケーション撮影が行われたそうです。
「大人の街」の歌舞伎町がメインですが、主人公の「もっこり」やほぼ全裸シーン以外、性的なシーンはほとんどありません。
レイティングは「16+」で、「暴力、薬物」への注意となっています。
↓ちなみに「変態仮面」(実写映画)
画像引用元:IMDb
完璧なエンディングの入り方
私の様にTVアニメを観ていた世代にとっては、「CITY HUNTER」では、言わば「お約束」のエンディングとなっています。
主題歌は当然、TM NETWORK「Get Wild」(本作用にリミックスされた「Get Wild Continual」)です。
本作の結末とラストシーンは、TVアニメのファンだった世代に向けた完璧は終わり方だと思います。
それだけ見ても、製作陣からの、原作(アニメ)へのリスペクトやこだわりが強く感じられました。
ところで、「Get Wild」だけで何十曲リミックスされているのでしょう?
数年前に「Get Wild」だけで36バージョンを収録したCDアルバムが発売され、その時点でギネス世界記録に認定されています。
(今となっては、さらに増えていますね。)
1本の映画として、本作だけでも、キチンと完結しています。
ただ、原作には、その後のストーリーがまだまだ膨大な話数が残っています。
(実際、原作漫画のストーリーの単行本全35巻中ほぼ1巻分くらいしか使っていません)
「是非、同じキャストで続編が観たい!」作品となっています。
まとめ
【Netflix映画】漫画の実写化「CITYHUNTER シティーハンター」が成功した理由ー。
それは、原作を愛するキャストと制作陣、それを強力にバックアップしたNetflixという媒体があったから、だと思います。
それから、強いて挙げるとすれば、いまだ根強いファンの存在かも知れません。
本文中にも書きましたが、本作品はNetflixにて「16歳以上」のレイティングが設定されています。
暴力的なシーン等もありますので、お子さんとのご視聴にはご注意ください。
Netflixに加入済みの方、是非お試しください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それではまた次回!
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