こんにちは、あとかです♪
TVドラマと比べると、映画には宣伝や製作自体にも多額の費用がかかります。
「カメラを止めるな!」の様に、低予算で製作したものが大ヒットすることもあります。
逆に、とんでもない製作費をかけた映画が、興行的に大失敗してしまうことも多々起こります。
特に原作付きの映画では、どんなに頑張って作っても、酷評されることが多いと感じます。
原作には、元々のファンがついているので、彼ら全員を満足させることは土台無理な話なのです。
近年でも、興行的にもまた作品の評価も非常に低い作品がいくつもあります。
今回は、【漫画原作】かつて酷評された映画の良いところを探してみる【酷評まとめとおすすめポイント】について、ご紹介します。
【かつて酷評された漫画原作の邦画】酷評まとめと、おすすめポイント
デビルマン
画像引用元:Amazonプライムビデオ
Amzonプライムビデオカスタマーレビュー:星5つ中1.8
「デビルマン」とは
「デビルマン」と言えば、アニメが有名ですが、永井豪原作の「漫画版を忠実に実写化」と言う触れ込みの作品です。
漫画原作の「デビルマン」と言えば、私も子供時代に読んで、完全にトラウマとなっています。
かなりのインパクトのある怒涛の様な終盤の展開と、明かされる壮大な秘密など、名作の呼び声はいまだに高い作品です。
映画自体は2004年春頃に公開予定だったものを、「CG等のクオリティ向上」を目的に秋まで公開を伸ばしたという触れ込みです。
原作ファンのみならず、一般客にも、期待感を煽るだけ煽った結果、大きな落差で観客を叩き落としました。
酷評まとめ
この映画の酷評の声で最も大きいのは、主要キャストがことごとく演技ができていないこと、だと思います。
画面に5人に人物が出てきたら、4人はセリフが棒読みなのです。
主人公と、もう1人の宿敵となるキャラクターを、それぞれ実の双子が演じています。
元々はモデルやアイドル出身で、この映画が2人とも演技初挑戦です。
そのため、演技ができないのは当たり前と言えば、当たり前です。
そのため、俳優本人のせいと言うよりも、これでGoを出した配役担当や監督のせいだと思います。
そして、原作に忠実にしようとしていますが、正直言って原作漫画を読んでいる私でも何が何だかわかりません。
全5巻という、大ヒット漫画にしては比較的短い原作のストーリーですが、流石に2時間程度にまとめるのは無理があります。
それに、それだけ余裕がないはずなのに、不要と思えるシーンや映画オリジナルキャラクターが登場します。
そのくせ、原作で、重要なシーンが抜けていたりします。
また、小林幸子、KONISHIKI、ボブ・サップ等がカメオ出演し、華やかになるどころか、とても残念な感じになっています。
①主要キャストの棒読み演技
②原作に忠実にしようと余裕のなさ
③謎のカメオ出演の寒々しさ
おすすめポイント
そうは言っても良いところもあります。
アクションシーンはそれなりに頑張っていると思います。
東映アニメーションが協力し、実写とCG、アニメを融合した様な演出を加えています。
その映像は、なかなか新鮮で、これ以降も色々活用していこうとしていた節があります。
実際に、その手法を「T-VISUAL」と名付けて宣伝にも謳っています。
CGとしては、それなりに面白い表現もありますし、悪魔族の不気味さや、後半のカタストロフィ感も不自然ではありません。
ラストシーンも、原作とは全く違いますが、凄惨なストーリーですが、ほんの少し前向きになれるシーンでした。
①CGシーンやアクションシーン
②アニメとの融合の技術
③ラストシーン
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章
画像引用元:Amazonプライムビデオ
Amzonプライムビデオカスタマーレビュー:星5つ中3
「ジョジョの奇妙な冒険」とは
荒木飛呂彦原作漫画で、1986年に週刊少年ジャンプで連載が開始されました。
掲載誌や主人公や時代を変えつつ、いまだにその継続作品が連載されています。
現在、連載されているのは第8部で、コミックスではシリーズ累計100巻以上にもなります。
中でも人気の第4部「ダイヤモンドは砕けない」を原作に実写化されたのがこの作品です。
タイトルを見てお分かりの通り、「第一章」としっかり書かれています。
大きなプロジェクトだった様ですが、残念ながら2章目以降は製作されませんでした。
酷評まとめ
主に原作ファンが、制作発表の時点で酷評していた記憶があります。
実際に、公開後も文句を言うために観に行っていた様な気がします。
もしかしたら、最初から不利な条件で戦っていたのかも知れません。
また、原作のビジュアルを実写で再現していますが、それら全てがコスプレにしか見えませんでした。
荒木飛呂彦さんの描く絵やポージングは、どうしても現実離れしています。
絵だからこそ成り立つ世界観だったのだと思います。
また、わかりやすさのためだと思いますが、キャラクターの性格付が単純化、記号化されすぎている様に感じました。
ストーリーも一部改変し、原作の設定と合わない部分もありました。
①そもそもこの原作の実写化は不可能
②登場人物のコスプレ感
③ストーリーや性格付けの改変
おすすめポイント
実は、改めて観返してみると、結構楽しめました。
まず、俳優陣はかなり上手な方が多く、本来は荒唐無稽な話をしっかりとリアルに演じきっています。
どうしても見た目のコスプレ感は否めませんが、山﨑賢人、神木隆之介、小松菜奈、岡田将生等、現在の人気若手俳優が勢揃いしています。
さらには、観月ありさ、國村隼、山田孝之、伊勢谷友介ら、ベテラン俳優がしっかりと脇を支えています。
舞台セットやシーン毎の全体の色合い、雨や湯気などの演出も、とても丁寧で、原作の持つ奇妙な雰囲気作りに貢献しています。
また、原作を無理やり2時間に収めようとせず、あわよくば続けて何作か製作して完全に実写化しようとしたのも、とても良いと思います。
今では、第2章以降が制作されたら、観たいと思うくらいです。
①豪華で演技のしっかりした俳優陣
②舞台設定や雰囲気作り
③無理に2時間に収めるようとせず、余裕のある展開にしたこと
鋼の錬金術師
画像引用元:Amazonプライムビデオ
Amzonプライムビデオカスタマーレビュー:星5つ中3.1
「鋼の錬金術師」とは
荒川弘による原作漫画は、「月刊少年ガンガン」にて、2001年から連載が開始され、2010年に完結しています。
舞台は蒸気を中心とした産業革命期のヨーロッパをイメージする様な環境で、錬金術が生活の中に実在している世界です。
国家錬金術師のエドワードと、ある出来事により中身のない鎧の体になってしまったアルフォンスの兄弟を中心に、巨大な謎や陰謀に立ち向かっていくストーリーです。
大人気漫画であり、実写映画化が発表された時には、既に心配の声が多かった様に思います。
酷評まとめ
金髪や青い瞳など、どう見ても日本人が演じるのは困難なキャラクターです。
そのため、コスプレ感が特に目立ちます。
どの作品でも言えることですが、漫画の実写化はその点でかなり不利となります。
その上、主人公たちの演技力も相まって、悪く言えば学芸会感はあります。
そして、ストーリー展開にも不可思議な点があります。
原作でも、それほど重要でなかった悪役を中心に話が展開され、何だか達成感が微妙です。
また、長い原作を2時間に収めるために、展開が性急すぎる部分や、辻褄が合わない部分も見られます。
特に、溜めがないので、登場人物の行動がとても軽く感じられます。
また、口を開けば原作の「決め台詞」連発というのも、とても違和感があります。
結果として、原作を、あまり大事にしていない様に感じます。
①コスプレ感のひどさ
②ストーリー展開の不可思議さ
③口を開けば原作の「決め台詞」連発に違和感
おすすめポイント
舞台となる背景や街並みなどの再現度はとても高いとも思います。
登場人物の装備品や、アルフォンスの鎧の表現もとても自然でした。
ビジュアルはかなり頑張っていました。
錬金術の実写化もかなり頑張っていたと思います。
また、主要キャスト以外の脇役の俳優陣はしっかりしていて、そちらを軸にストーリーを展開してもよかったと思います。
特に若いですが、エンヴィ役の本郷奏多さんは良かったです。
①舞台となる風景や街並みの再現度
②錬金術の表現、ビジュアル化
③脇役のしっかりとした俳優陣
進撃の巨人 ATTACK ON TITAN/エンド オブ ザ ワールド
画像引用元:Amazonプライムビデオ
Amzonプライムビデオカスタマーレビュー:星5つ中2
「進撃の巨人」とは
諫山創による原作漫画は、「別冊少年マガジン」にて、2009年より連載開始され、現在も連載中です。
突然現れた、人間を捕食する「巨人」によって、人類が滅亡の道を歩んでいる世界が舞台です。
残された人類は高い壁を築き、巨人の侵入を防いで、何とか人としての生活を取り戻していました。
ところが、ある日、その壁をも超える超巨大な巨人が現れ、また絶望の淵に追い込むのです。
原作漫画は世界的に人気があり、1億部以上の販売を記録しています。
酷評まとめ
最も多い酷評は、原作と違いすぎる点です。
長い原作を限られた時間の映画にまとめるには、ある程度の改変は必要となります。
けれども、ストーリーの根幹部分や、主人公の動機となるはずの展開、登場人物の性格付け等、なぜそこまで変える必要が?という疑問しか湧かない変更を加えています。
序盤のストーリーを大幅に変更しているため、後の原作の展開と辻褄が合わない点が出てきていて、モヤモヤしてしまいます。
ここから、どうやって原作の展開に戻すのか?
そればかりが気になってしまいます。
また、キャラクターの設定をいじるのはともかく、リヴァイという原作の超人気キャラクターを登場させないと言うことはあり得ないと思います。
実際には、それに当たる人物は出てきているのですが、性格設定や名前はガラッと変えています。
その理由が、「リヴァイ」の「ヴァ」という音が「日本語の漢字」が当てられないから、という何だかよくわからない話なのです。
原作では、かつてのヨーロッパを舞台で、「ミカサ」という登場人物のみがアジア圏の生き残りの様な設定でしたが、この映画では、全員アジア圏という設定でした。
確かに出演者の多くは日本の俳優ばかりなので、それに合わせたということなのでしょう。
一方、「エレン」や「アルミン」という名前には、当てようと思えば漢字が当てられるから、そのままだった様です。
その様に、中途半端に原作通りの名前の人物がいるため、余計に混乱することとなりました。
「本当にそのこだわりは必要だった??」とは思います。
①原作と違いすぎる点
②キャラクターの性格や行動の動機が不明になっている
③違和感のある名称の設定
おすすめポイント
実際、巨人のビジュアルや行動、残酷さなど、かなり良くできていると思います。
人が襲われる残酷なシーンもPG12と言うこともあり、しっかり描いています。
苦手な方はキツイシーンもありますが、これは原作漫画に沿った残酷表現のため、良い点とカウントします。
たま、出演している俳優は演技が上手な方が多く、かなりの緊迫感や恐怖感、熱意なども感じられます。
主人公エレン役の三浦春馬さんも、今更ながら良い役者さんだなぁと感心しました。
原作にはいない役ですが、長谷川博己、國村隼は流石の演技です。
また、とにかく、一番感じるのは、原作を知らなければ、きっとこの映画は面白く観られると言うことです。
原作を知っていると、この映画は違和感ばかりです。
オリジナルストーリーと言っても良いくらいです。
登場人物の名前を全部変えた方が、もっとスッキリしたと思います。
①巨人のビジュアルや行動、残酷さなど、かなり良くできている
②出演している俳優の演技が上手
③原作を知らなければ、きっとこの映画は面白い
まとめ
今回は、【漫画原作】かつて酷評された映画の良いところを探してみる【酷評とおすすめポイントまとめ】について、ご紹介しました。
デビルマン
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章
鋼の錬金術師
進撃の巨人 ATTACK ON TITAN/エンド オブ ザ ワールド
悪い点を並べられると、その映画の良い点が気になってくると思います。
それが、実は、前回の記事でも活用した手法です。
機会があれば、是非ご自身でお確かめください!
他にも酷評された作品や、逆に良かった作品も数多くあると思います。
またの機会にご紹介したいと思います。
なお、今回ご紹介した作品は、Amazonプライムビデオでは現在、無料では観られないものもありますので、ご了承ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また次回!
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