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あとかのブログ

海外ドラマ/映画/お笑い/エンタメ

【海外ドラマ】怖い。でも面白くてやめられない「ロア~奇妙な伝説~」の感想【Amazonオリジナル】

今回ご紹介する「ロア~奇妙な伝説~」は、「怖い」海外ドラマです。

ただ、何より怖いのは、この作品が、本当にあったことを再現しているドラマだということです。

それだけに、ただ創作されたものにはない、面白さと、観た者を惹きつける強い魅力があります。

 

それは、ホラーやスプラッターではなく、人類の過去の「科学的な無知」によって引き起こされた、「過ちの恐怖」でもあります。

過去、と言っても、何百年も前のことではありません。

せいぜい100年か200年前の話です。

 

今回は、本当にあった話の再現ドラマ「ロア~奇妙な伝説~」の感想について、ご紹介します。

 

 

 

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画像引用元:Amazonプライムビデオ

 

【Amazonプライムオリジナル】本当にあった話の再現ドラマ「ロア(LORE)~奇妙な伝説~」の感想

   

「ロア~奇妙な伝説~」とは

「ロア(”Lore”)」という言葉の意味は「伝承」です。

つまりは、古くからの風習や言い伝え等、受け継がれてきたものということになります。

時折入る、伝承を紹介するアニメーションが、独特のタッチで、不安感や怖さを増幅します。

私はこの演出を観て、昔ハマっていたTVドラマの「TRICK」を思い出しました。

序盤にその回のテーマである「伝承」を紹介され、後半は、実際にあったことの再現ドラマです。

再現ドラマ部分は、TV番組の「奇跡体験アンビリバボー」を観たことがある方は、あのイメージです。

もちろん、映像レベルは格段に違います。

また、ビートたけしや、芸能人のスタジオ場面はないので、ストーリーに集中できます。

本作品は、2017年から放送された、ジャンルとしては1話完結の、ホラーアンソロジーシリーズです。

1話あたり30〜50分程度で、シーズン1、2とも、6話ずつで合計12話で完結しました。

全部、観ても10時間程度です。

後述しますが、お時間がなければ、場合によっては、ご覧になるのはシーズン1の6話だけでも結構です。

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画像引用元:Amazonプライムビデオ

 

エピソード内容

シーズン1

アーロン・マーンケというホラー作家が原作で、ナレーションも担当しています。

とても落ち着いた語り口で、そのナレーションによって、このドラマが「創作」ではなく「本当にあった話」のドキュメンタリーでもあるということも実感させられます。

ナショナルジオグラフィックや、NHKでよく放送されるノンフィクションの様な印象です。

1. よみがえる死体

お話は「文字通り」なのですが、ゾンビやお化けの類の話ではありません。

19世紀頃、医学がまだ発達していなかったため、「人間の死」についての判断が確立していなかったのです。

そのため、実際には亡くなっていなかったのに、埋葬されてしまうという痛ましい事件が頻繁に起こっていました。

つまり、「よみがえる」とは、「生き返る」わけではなく、元々死んでいなかった方が目覚めただけだったのです。

そう言った不幸が起こらない様に、様々な対策が打たれました。

その辺のドキュメンタリー部分も、とても興味深いです。

この回で再現された話は、現在の誰もが知っている、ある有名は物語へとつながっていきます。

 

2. 恐怖の手術

医学の闇として有名な「ロボトミー手術」についての話です。

今現在は存在しない「精神外科」という施術を、ウォルター・フリーマン博士が提唱し、一時は時の人となります。

その方法は、眼窩から頭部奥にまで金属製の棒を差し入れて、乱暴に脳をいじるという非人道的とも言える手術でした。

確かに、実際に効果の現れた患者もいたのですが。。。

 

3. さらわれる女たち

19世紀のアイルランドで、強く信じられている民間伝承の話です。

マイケル・クリアリーは、妻のブリジットが、「チェンジリング」されたと確信しています。

そして、その彼の信念が、彼を恐ろしい行動に駆り立ててしまうのです。

「チェンジリング」とは、異世界の妖精に置き換えられてしまうという迷信です。

例えば、子供が突然病気になったり、癇癪を起こしたりするようになると、周囲からは「チェンジリング」を疑われたりします。
他の国でも似た様な話はありますね。

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画像引用元:Amazonプライムビデオ

4. 死者の音

「降霊術」の話です。

19世期のアメリカでは、「お化け屋敷」は、ただのアトラクションではありませんでした。

当時、多くの人が、死者は話せると信じていて、時々、現世に帰ってきては、災いを起こすと考えられていました。

死者との交信は、本当に可能だったのでしょうか?

そのことについて、世界的に有名な、ある小説家が密接に関わってきます。

5. 心に巣食う獣

映画等で有名なモンスターである「狼男」についての話です。

1589年、ドイツにあるベッドバーグの村で、女性や子供が殺されるという事件がありました。

村人達は、その犠牲になった彼らを殺しているのは、狼男だと信じていました。

何故、そう信じられ、そしてその正体は一体何だったのでしょうか?

そして、その「狼男」と、あるサイコパスとの共通性についても、検証されます。

 

6. 封印された箱

殻に閉じこもりがちで、友達のいない寂しい少年のロバート・ユージーン・オットー(ジーン)は、ある日、ある人形を手に入れます。

叔母から贈られたその水兵の人形に、彼は自分と同じ名前の「ロバート」と名付けます。

ジーンは、その人形を大事にするあまり、やがて「ロバート」が生きていると思い込む様になります。

やがて、ジーン以外の人間にとって「ロバート」は、本当に生きている「呪いの人形」の様な存在となります。

その「呪い」は断ち切ることができたのでしょうか?

シーズン2

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画像引用元:Amazonプライムビデオ


シーズン1から2になるにあたって、大きな変更点がありました。

原作者のアーロン・マーンケによるナレーションが無くなっているのです。

ドキュメンタリー感や、本当にあった感が消えてしまっています。

少し不思議な「ただのドラマ」になってしまっていました。

 

1. バークとヘア: 医学のために

スコットランドに移民したアイルランド人の、ウィリアム・バークとウィリアム・ヘアは、死体を盗んで医者に売るという犯罪に手を染めます。

やがて、彼らは、自分たちで死体を調達した方が手っ取り早いと考え、歴史上でも稀有な程の大量殺人を犯すことになります。

最悪な連続殺人犯達ですが、彼らは一方で、医学の発展に貢献していたとも言えるのです。

2. エリザベート・バートリ: 鏡よ、鏡

若く、美しい貴族の娘が、伯爵夫人、エリザベス・バートリーの住むお屋敷に招かれます。

彼女は伯爵夫人にいたく歓迎されますが、やがて彼女の周りでは奇妙なことが続く様になります。

実は、伯爵夫人は、自分の老いを感じる度に、若い女性の生き血を浴びることで若さを取り戻していたのです。

3. ヒンターカイフェック: 屋根裏の幽霊

ドイツで起きた有名な殺人事件の話です。

グルーバー一家が住んでいる家の屋根裏に、じっと隠れていた「何者か」がいました。

その「何者か」は、彼ら家族の日常をじっと観察し、機会を伺っていました。

表向きは家族が平穏な日常を過ごしている、その家で、やがて奇妙で不可解な殺人事件が起こります。

その裏側で、まるで幽霊の様に蠢く「何者か」が関与しているのです。

 

4. プラハの天文時計: オルロイの呪い

今から600年以上も前に作られ、今なお動いているプラハの天文時計に、「オルロイの呪い」という噂があります。

その呪いのせいか、プラハの町の人々に、疫病の「ペスト」の恐怖が訪れます。

2人の時計職人は、その呪いと対峙するため、複雑な機械仕掛けのその時計の修理に挑むことになります。

5. メアリー・ウェブスター: ハドリーの魔女

「魔女伝説」についての話です。

マサチューセッツ州のセーラムで火災となった事件で、魔女と呼ばれ、村を追い出されたメアリー・ウェブスター。

厳格な聖職者により育てられた女性や、暴徒と化した村人達により、再び彼女は糾弾されることになります。

魔女裁判は、自ら「自分が魔女でない」ことを証明しなければならないのです。

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画像引用元:Amazonプライムビデオ

6. ジャック・パーソンズ: 悪魔と神

1922年、ジャック・パーソンズは、ロケットをいつか宇宙に飛ばすことができると信じきっていました。

そして、彼はそのロケットで悪魔を召喚できると本気で考えていたのです。

このジャック・パーソンズは実在の人物で、後に、彼はその両方を叶えてしまうのです。

 シーズン最終話らしく、力のこもった話になっています。

 

まとめ

今回は、【海外ドラマ】怖い。でも面白くてやめられない「ロア~奇妙な伝説~」の感想【Amazonオリジナル】について、ご紹介しました。

 

怖い話が苦手でない方は、できればシーズン1を観て欲しいと思います。

苦手な方は、逆にシーズン2だけで良いと思います。

 

シーズン1と2では全く「別物」になっています。

シーズン1は、ドキュメントである「怖さ」と「面白さ」がありました。

原作者による俯瞰的なナレーションが、その話は創作ではなく、私達を現実に引き戻すという、大きな役割を担っていました。

また、古くからの「伝承」と、現在の事件・事象との奇妙な符合を見つけ出すなど、興味深い検証がありました。

 

シーズン2は、肝心のナレーションもなく、実際にあった事件ではあるものの、普通のオカルト・ファンタジー系になってしまいました。

まあまあ、面白いのですが、シーズン1の様な「怖さ」と「面白さ」を求めると。。。

そのせいか、シーズン1はかなり好評だったのに、シーズン2の後、次のシーズンがキャンセルされました。

実際、Amazonプライムビデオのカスタマーレビューも、シーズン1は☆4つなのに、シーズン2の☆はわずか2つ。。。 

 

ちなみに、吹き替え版は、声優陣がすごいです。

メイン級の役者さんがザクザク声を当てています。

1話単発ものの、アンソロジードラマは、こういった楽しみもあります。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

それでは、また次回。

 

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