こんにちは、あとかです♪
私は「吹き替え派」のせいか、邦題がカッコいい映画が好きです。
最近は英語教育が行き届いてきて、洋画の原題の英文のまま使っているケースがとても多くなった様に感じます。
昔は、マーケティング戦略のために流行っている言葉を無理やり使ったり、関係のないヒット作の続編の様に見せかけるためだったり、原題と似ても似つかぬ邦題がつけられると言う、悪しき例も確かにあります。
ただ、それ以上に日本語の美しさを存分に発揮した「名邦題」も、数多く存在します。
今回は、邦題が素敵すぎて、原題とのGapが大きすぎる映画20選について、ご紹介します。
なお、それぞれの原題を直訳していますが、私の語学力では限界がありますので、翻訳サイト(アプリ)に頼っています。
邦題が素敵すぎて、原題とのGapが半端ない映画
「天使にラブ・ソングを…」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題:「Sister Act」 直訳:「修道女の演目」
とても良い映画で、TVで放映されると毎回観てしまいます。
主演のウーピー・ゴールドバーグが脂が乗り切っていて、1も2も何度でも観られる名作です。
原題の「Sister Act」でも全くおかしくなく、最近なら、おそらくそのまま英語タイトルで上映されると思います。
本来は、直訳レベルでは伝わらない、ダブルミーニングになっていて、もっと深い意味があるそうです。
ただ、この邦題は、声に出して読んでみてもウキウキします。
物語中盤からの、厳粛だった修道女達が、主人公の影響でどんどん元気になっていく感じに、とても合っているんですよね。
あと、ラストの盛り上がりの場面も連想します。
「俺たちに明日はない」
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原題「Bonnie and Clyde」 直訳「ボニーとクライド」
映画自体の鮮烈な印象と、タイトルがマッチしすぎています。
とても有名なラストシーンに向かって、疾走する若い男女、ボニーとクライドの物語です。
主人公2人の名前が原題なのです。
洋画では、主人公の名前だけのタイトルも結構多く見られます。
「今そこにある危機」
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原題「Clear and Present Danger」/直訳:明確かつ存在する危険
もしかしたら英語がわかる方には、ニュアンス的には直訳と言われるかもしれません。
このタイトルのカッコ良さは、「体言止め」にある気がします。
「体言止め」とは文や俳句などの最後を、名詞や代名詞など(体言)で終わる技法の事です。
また、「今」「そこにある」という2語が重なった時の緊迫感が、タイトルだけでも感じられます。
直訳には近いものの、名邦題です。
「セッション」
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原題:「Whiplash」 直訳:「鞭打ち」
この邦題は、原題と「引き分け」かも知れません。
両方とも、この映画をよく表していると思います。
だとすると、何故わざわざ邦題をつけたか、ということにはなってしまいますが、やはり終盤のクライマックスシーンをイメージしているのでしょうね。
「隣人は静かに笑う」
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原題:「Arlington Road」 直訳:「アーリントン通り」
この邦題はお見事です。
原題の「アーリントン通り」(物語の舞台の通り名)からは絶対に発想できません。
この映画は、「平和な主人公家族の隣に住む、『怪しい隣人』が大きく関わっているサスペンス映画」です。
邦題だけ観ても、こう言う映画って想像できましたよね?
「博士の異常な愛情」
正式な邦題:「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」
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原題「Dr. Strangelove or: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb」
直訳「ストレンジラヴ博士 または:私はどう心配をやめて爆弾を愛するようになったか」
後半はほぼ直訳です。
前半の「Dr. Strangelove」(ストレンジラブ博士)という人名を、「博士の(Dr.)異常な(Strange)愛情(Love)」と分けて読むというスーパーテクニックを使っているのです。
この映画の監督は巨匠のスタンリー・キューブリックです。
有名な話なのですが、この監督は世界で自分の映画が上映される時も「原題そのまま」か「直訳」しか許さないと言うスタンスでした。
そんな中で、日本では、苦肉の策で、この様な邦題をつけたと言う逸話です。
気骨もあり、かなりのセンスの持ち主だと思います。
監督は、その後も気づかなかったのでしょうか?
「きみに読む物語」
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原題: The Notebook 直訳:ノートブック
原題の「ノート」は確かに重要なアイテムではあります。
ただそれ以上に重要なのは、アルツハイマー病を患った年老いた女性に、主人公が最初の出会いからこれまでの長い「物語」を読んで聞かせる、ことが重要なのです。
この映画を「よくわかっている」人がつけた邦題だと思います。
「今を生きる」
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原題:「Dead Poets Society」 直訳:死せる詩人の会
ロビン・ウィリアムズ主演の名作です。
ロビン・ウィリアムズが演じる教師が、学生達とともに古い詩を朗読する会を立ち上げます。
その会の名前を「死せる詩人の会」と名付けたのです。
直訳のままでも良いと思うのですが、ちょっと地味だったのでしょうか。
ロビン・ウィリアムズって、良い俳優ですね。
今回には関係ないのですが、私は「グッドモーニングベトナム」が好きです。
「ランボー」
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原題「First Blood」 直訳:最初の血
元々は原題はボクシング用語で「最初の流血」に由来しているそうです。
この映画の話で有名なのは、日本語の「乱暴(者)」から、「ランボー」と言う邦題つけたところ、主演のシルベスタースタローンが日本のキャンペーンに来た際に、とても気に入り、2作目以降は原題まで「ランボー」になったと言う説です。
どうやら、完全なデマの様です。
そもそも「ランボー」は原作小説と同様、主人公の名前ですし。
「最終絶叫計画」
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原題:「Scary Movie」 直訳:「恐怖映画」
おバカなパロディ映画で、私は大好きです。
様々なホラー映画のパロディを詰め込んでいて、原題の通りです。
でも、邦題を見ると、これは絶対「おバカ映画だ」とわかります。
人気になった様で、その後、続編が作られました。
「最”新”絶叫計画 」(原題 Scary Movie 2)「最”狂”絶叫計画」 (原題 Scary Movie 3)とそれぞれ、「最」の後の文字を変えると言う気概を見せています。
ただ、この映画は、まさかの5作目まで作られます。
次からは急にやる気をなくし、「最終絶叫計画4」「 最終絶叫計画5 」に落ち着いてしまいました。
「愛と青春の旅だち」
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原題「An Officer and A Gentleman」 直訳:「将校と紳士」
リチャード・ギアが士官学校で鬼軍曹に、ガンガン鍛え上げられていく様に興奮しました。
そして、何と言っても、アカデミー賞まで獲った主題歌ですね。
かなり甘い邦題ですが、結構骨太の話だった様に思います。
原題は地味ですね。
どうやら、軍の法律用語の一部分らしく、よく意味がわかりませんでした。
色々深読みも考えられるのですが。。。
「氷の微笑」
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原題「Basic Instinct」 直訳:基本的な本能
シャロン・ストーンの出世作です。
「セクシーな悪女と、翻弄される男」みたいな映画が、これ以降めちゃくちゃ増えた気がします。
原題の直訳「基本的な本能」も味があって良いですね。
また、「氷の微笑」という邦題は、確かに格好良いのですが、意味はよくわかりません。
美人が真顔でいると、「冷たい」感じに見えるので、それと真逆の「微笑」をくっつけると言う、インパクト重視なのかもしれません。
それとも、殺人事件で凶器となったアイスピックからの連想でしょうか。
「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」
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原題「The Mummy」 直訳:「ミイラ」
確かにミイラがわんさか出てきますが、流石に原題は地味です。
ストーリーで重要な、死者の都「ハムナプトラ」を邦題に持ってきたのは素晴らしいと思います。
一気に観たいタイトルとなりました。
「あるいは裏切りという名の犬」
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原題:「36 Quai des Orfèvres」 直訳:「オルフェーヴル河岸36番地」
若干お洒落が過剰すぎる気もしますが、「あるいは」から始まるインパクトが強烈です。
ちなみに原題はフランス語で、「オルフェーヴル河岸36番地」という場所を表しています。
パリ警視庁の所在地だそうです。
これもなかなかカッコ良いですが、邦題の「かました」感にはかないません。
ただ、この後2作の続編が制作され、3部作となります。
それぞれのタイトルは、「やがて復讐という名の雨」(原題:MR 73)、「いずれ絶望という名の闇」(原題:DIAMANT 13)です。
完全に引き返せなくっています。
原作小説の原題と違う映画
海外の小説が日本で翻訳された時点で、名タイトルになっている作品も多数あります。
その作品が上映される際は、当然、小説のタイトルをそのまま映画邦題とするケースが多く発生します。
「誰がために鐘は鳴る」
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原題「For Whom the Bell Tolls」 直訳 誰のために鐘はなる
ほぼ直訳ですが、「誰が」の「たが」の部分にインパクトがあります。
古語の使い方で、現代語としての意味は「誰の」です。
昔の映画の古語が混じったタイトルは強いですね。
「アルジャーノンに花束を」
原題:Flowers for Algernon 直訳:「アルジャーノンのための花」
もちろん意味としては邦題の通りだと思います。
主人公のチャーリーが、自分と同じ境遇の、ハツカネズミのアルジャーノンに強い愛情とシンパシーを持って「花束を」と考えるので、最後の「を」がとても重要なのです。
この小説は学生の頃に読んだのですが、初めて泣いた小説だと思います。
ちなみに、一番最初に映画化された時の邦題は「まごころを君に」と言う台無しなものでした。
ただ、その時の映画の原題自体も「Charly」(チャーリー)という主人公の名前そのままでしたので、仕方がなかったかも知れません。
「風と共に去りぬ」
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原題「Gone With the Wind」 直訳 風と一緒に去った
日本語の古い使い方で、最後の「ぬ」が聞いていると思います。
関係ありませんが、この映画の邦題を見ると、学生の頃、古文の先生が教えてくれたことを思い出します。
「あらぬ」と「ありぬ」では、どっちが「ある」のでしょう?
あら+ぬ(否定形)であり、「ない」になります。
一方で、
あり+ぬ(過去形)となり、「あった」になるのです。
この映画で「去りぬ」は「去った」と言う意味、と覚えておくと、すぐわかる様になります。
それでは、「風立ちぬ」は?
「赤毛のアン」
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原題「Anne of Green Gables」 直訳 グリーンゲイブルズのアン
日本語訳をした際に「赤毛の」になったそうです。
おじさんですが、TVアニメの世界名作劇場の印象がとても強く残っています。
原題でも問題はないと思いますが、主人公の特徴が入っていることで、より際立っています。
シンプルなタイトルですが、名作ですね。
「スタンド・バイ・ミー」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原作原題「THE BODY」 直訳「(死)体」
私の生涯ベスト映画のひとつです。
原作小説はスティーヴン・キングの「恐怖の四季」という短編集に納められた一遍で「THE BODY」という身も蓋もないタイトルです。
この映画化の際に、タイトルと、主題歌となった同名曲を選んだ製作者が素晴らしいと思います。
逆に、原題の方が良かった映画
「ドリーム」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題: 「Hidden Figures」 直訳:「隠された数字(人)」
まだコンピューターがなかった時代に、NASAで有人宇宙飛行計画を、手計算で貢献した黒人女性達の実話です。
そんな時代のことで人種や性別の差別や偏見もあり、そういったことに苦しみながらも、大きなことを成し遂げた「隠れた存在」と言う意味で、とても良い原題だと思います。
それなのに、安易な「ドリーム」と言う邦題は、なんとなく残念です。
しかも、この邦題になる前に一悶着もありました。
元々は、「ドリーム 私たちのアポロ計画」という邦題で宣伝されていました。
ところが、主人公達が活躍していたのはその前の「マーキュリー計画」のみで、アポロ計画には絡んでいませんでした。
結果、「ドリーム」のみとなった様です。
まとめ
今回は、邦題が素敵すぎて、原題とのGapが半端ない映画20選をご紹介しました。
邦題が素敵すぎて、原題とのGapが半端ない映画
「天使にラブ・ソングを…」
「俺たちに明日はない」
「今そこにある危機」
「セッション」
「隣人は静かに笑う」
「博士の異常な愛情」
「きみに読む物語」
「今を生きる」
「ランボー」
「最終絶叫計画」
「愛と青春の旅だち」
「氷の微笑」
「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」
「あるいは裏切りという名の犬」
原作小説の原題と違う映画
「誰がために鐘は鳴る」
「アルジャーノンに花束を」
「風と共に去りぬ」
「赤毛のアン」
「スタンド・バイ・ミー」
逆に、原題の方が良かった映画
「ドリーム」
まだまだ、沢山あると思いますが、私が観た映画の中で、思い出せた作品だけとなっています。
最近は、少なくなってきましたが、これからもまた、センスの良い邦題も見てみたいです。
原題よりも邦題が好きだった作品、何か思いだされましたか?
第2弾はこちらです↓
最後までお読みいただいて、ありがとうございました!
それでは、また次回。
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