こんにちは、あとかです♪
海外ドラマには、長期に渡ってシーズンが続く作品があります。
そのような人気作品であっても、当然ですが終わりは訪れます。
大団円として拍手で送られる作品もあれば、謎や困惑を残して、言わば視聴者からの不満を残して去っていく作品もあります。
以前ご紹介した「デクスター 〜警察官は殺人鬼〜」という作品も、8シーズンというロングランでありながら、しっかりと最終話を迎えています。
ただし、そのラストの内容は、それまでのファンからは納得のいく物ではなかったようです。
様々な考察や、制作陣に送られる、続編やリブートの希望の声が絶えなかったらしいのです。
そしてその8年後、ついに続編が放送されました。
果たしてその内容は、それまでのファンの期待を超える物だったのでしょうか?
画像引用元:Hulu
今回は、【海外ドラマ】あの物議を醸したラストの続きを描く「デクスター :ニューブラッド」の感想について、ご紹介します。
本作品自体の核心的なネタバレはしていません。
ただし、前作「デクスター 〜警察官は殺人鬼〜」の内容について触れている部分があります。
本記事は、前作をご視聴の上、お読みいただくことをお勧めします。
【海外ドラマ】あの物議を醸したラストの続きを描く「デクスター :ニューブラッド」
「デクスター 」シリーズについて
前作「デクスター 〜警察官は殺人鬼〜」
アメリカのケーブルテレビ局ショウタイムで、2006年から2013年まで放送され、8シーズン継続して、完結しました。
原作となった小説があり、主人公による独白形式の文体で、それに倣ってドラマも主人公の一人称のナレーションを中心に語られます。
主人公は善人とは言えませんが、ある種のダークヒーローです。
人が死に過ぎますし、一部ヌードシーンもありますのでお子様とのご視聴はお勧めしません。
前作までのあらすじ
主人公はマイアミメトロ警察の鑑識官デクスター・モーガン。
彼には誠実で心優しい血痕専門の優秀な鑑識官のの姿の裏に、シリアルキラー(連続殺人犯)としての顔もありました。
デクスターの殺人のターゲットは、法で裁くことのできない犯罪者です。
ただ、善意だけで人を殺すわけでは無く、元々、デクスターは持ち前の殺人衝動が抑えられないのです。
そんな彼の気質は、その生い立ちに秘密がありました。
法の網目をくぐり抜けた凶悪犯を、人知れず闇に葬り続けるデクスター。
そのシリアルキラーとしての本性に気づく者や、敵となる別のシリアルキラーなども登場します。
闇の始末人、デクスターの運命は?
前作のラストに至るまでのあらすじ
以下、前作までのネタバレがあります。ご注意ください!
長年に渡って、決して法に罰せられない犯罪者を数多く闇に葬ってきたデクスターでしたが、その犯行現場を義理の妹であるデボラに目撃されてしまいます。
デボラは、知ってしまった愛する義兄のデクスターの犯罪行為に悩み抜きます。
ところが、ある日、その秘密を守るために、デボラ本人までもが殺人を犯してしまうことになるのです。
そんな中、デクスターは自分の実の息子ハリソンと、恋人関係のハンナと共にアルゼンチンに旅立つ決心をします。
長年住み慣れたマイアミを去る時が来たのです。
そうすることで、デボラを罪の意識の苦しみから解放してあげられると思ったのでした。
ところが、そのデボラが凶悪な殺人鬼から銃撃され、意識不明の重体となってしまいます。
デボラを撃った殺人鬼に復讐を果たしたデクスターでしたが、デボラは決して意識を回復することはありませんでした。
デクスターはハリケーンに荒れる遠い沖にまで船を進め、愛するデボラの身体を海中に沈めます。
そして「自分自身の存在が周りの人間を不幸にする」ことを憂い、息子や恋人の待つアルゼンチンには行かず、そのまま海の彼方へと姿を消していくのでした。
後日、ハリケーンの去った海で、転覆し、残骸となった彼の船だけが発見されました。
そうして、死亡したと思われたデクスターでしたが……。
↓前作「デクスター 〜警察官は殺人鬼〜」の記事
「デクスター:ニューブラッド」とは
前作「デクスター 警察官は殺人鬼」の直接の続編であり、2021年にアメリカで放送されました。
日本ではHuluにて2022年3月7日より独占配信されました。
1話あたり約50分で10話で完結しています。
主演のデクスター・モーガン役のマイケル・C・ホールが、前作同様、自ら製作に関わっています。
また、前作の最終話からはおよそ8年ぶりの新作続編でしたが、物語の設定は10年後とされています。
「デクスター:ニューブラッド」あらすじ
「デクスターの死」を偽装し、一人姿を消したデクスターでしたが、現在はニューヨーク州にある田舎町で、穏やかに暮らしていました。
ジム・リンジーという偽名を使い、銃砲店に勤め、普通の生活をし続けていて、「殺人衝動」も起こっていませんでした。
そんなある日、彼の家に、突然見知らぬ若者が訪ねてきます。
そして、彼は「自分はあなたの息子のハリソンだ」と名乗るのでした。
登場人物
ジム・リンジー(デクスター・モーガン)
画像引用元:Dexter: New Blood (TV Mini Series 2021–2022) - Photo Gallery - IMDb
マイケル・C・ホール /吹替 桐本琢也
ジム・リンジーは偽名で、本名はデクスター・モーガン。
かつてはマイアミ警察署の優秀な血痕専門の鑑識官であり、シリアルキラーでした。
マイアミから姿を消したあと、殺人衝動は鳴りを潜め、普通の生活を営んでいます。
以前からそうであったように、人当たりを良く見せる対人スキルが非常に高く、住民達はもちろん、警察署長のアンジェラとも良い仲を保っています。
時折、10年前に死んだデボラの幻影を会話していること以外に、特に問題のない毎日を送っています。
そんな彼でしたが、あることをきっかけに、以前のシリアルキラーとしてのサイコパスな面が蘇ってくるのです。
ハリソン・モーガン
画像引用元:Dexter: New Blood (TV Mini Series 2021–2022) - Photo Gallery - IMDb
ジャック・アルコット/吹替 霧尾晃司
デクスターの息子。
10年前までは一緒に暮らしていた父を訪ねて、突然、デクスターの前に現れます。
幼児だった彼も、すっかりティーンエイジャーとなり、実の父のデクスターとの関係構築がうまく行かず苛立ちます。
アンジェラ・ビショップ
画像引用元:Dexter: New Blood (TV Mini Series 2021–2022) - Photo Gallery - IMDb
ジュリア・ジョーンズ/吹替 きそひろこ
ネイティブ・アメリカンで、デクスターの住むアイアン・レイクの警察署長。
平和な町の警察ではあるものの、正義感に溢れ、仕事熱心。
デクスター(ジム・リンジー)と付き合っています。
エンジェル・バティスタ
画像引用元:Dexter: New Blood (TV Mini Series 2021–2022) - Photo Gallery - IMDb
デイヴィッド・ザヤス/吹替 駒谷昌男
デクスターやデボラのマイアミ警察署時代の同僚で、現在は警部。
温厚で優しく、気遣いのできる好人物。
10年前よりも貫禄もついています。
デスクターがマイアミ時代に犯した連続殺人について、講演活動も行っています。
その内容をアンジェラが知ったことから、物語は動き始めます。
デボラ・モーガン
画像引用元:Dexter: New Blood (TV Mini Series 2021–2022) - Photo Gallery - IMDb
ジェニファー・カーペンター/吹替 木下紗華
デクスターの妹。
すでに故人であり、デクスターの前に幻影として現れます。
「デクスター :ニューブラッド」感想
前作からの相違点
前作では数多くのレギュラーとゲストが入り乱れ、公私に渡っての何層ものストーリーが同時に展開していました。
ハラハラしたり、ホッとしたり、まさにサスペンスドラマの真骨頂と言えました。
一方で、今作は10話完結のミニシリーズのため、当然ながらコンパクトにまとまっています。
間延びするシーンもほとんどないものの、前作からのファンに向けたサービスシーンやゲスト出演などもあります。
実際のところ、今作だけを観て、ストーリーを理解することは難しいと思います。
前作の舞台の10年前の事件や犯人、デクスターの取った行動を知っていないとわかるはずがないシーンがあります。
続編なので当たり前ではあるかもしれませんが、そう言った点では、前作の8シーズンを観ることが必須となっています。
犯罪者目線のドラマの真骨頂
最近でこそ実在の殺人鬼を主人公にした「ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語」(Netflix)なども人気です。
その先駆者的存在なのが、この「デクスター」シリーズと言えると思います。
「刑事コロンボ」などもそうですが、犯行シーンを先に観てしまうと、それを捜査し、追い詰める警察側ではなく、バレないかハラハラする犯人側に感情移入してしまうことがあると思います。
思えば前作の8シーズンはずっとそんな調子でした。
デクスターは結構危ない橋を渡っていて、時にはバレてしまい、更なる殺人を犯すようなイタチゴッコの展開もありました。
そんな犯罪者目線のドラマこそ、この「デクスター」シリーズの特異的なプロットだと思います。
その展開は今作でも十分味わえますし、最後に相応しい展開も見せてくれます。
画像引用元:Dexter: New Blood (TV Mini Series 2021–2022) - Photo Gallery - IMDb
本当の結末へ
※ネタバレはしていませんが、結末について示唆される可能性があります。未視聴で気になる方は飛ばしてください。
前作のラストシーンについて、私自身は結構満足しています。
ただ、アメリカ国内でも批判の声もかなり多かったみたいです。
実際に、最終話のTVレビュー誌での評価も低く、ドラマのプロデューサーも兼務していた主演のマイケル・C・ホールから異例のお詫びコメントも発信されていました。
そういった経緯を経て、8年の歳月を開けて、今回の続編が制作されています。
「しっかり終わらせにきたなぁ」というのが、私の感想です。
それは、良い意味でも、悪い意味でもあります。
良い意味では、色々なことをスッキリさせたことです。
前作では、感情的にはモヤモヤしたものが残ったのも事実です。
今回は兎にも角にも、決着をつけています。
正直、後にはもう続かないと思う展開です。
悪い意味では、「蛇足感」です。
シーズン8の最後は、未来を想像させるエンディングでした。
どう解釈するのか、またハッピーかバッドなのかすら視聴者に委ねています。
実は、それで良かった気もします。
今作自体が面白くなかったわけではありません。
でも、「なくても良かったかも」とも感じます。
例えば、「シンデレラ」が「ガラスの靴がぴったり合って、王子様と幸せに暮らしました。めでたし めでたし。」で終わっているところ、その続きを観ている感じもあります。
ストーリー的には、あっても良いし、なくても良い、ということになります。
とは言え、前作までの8シーズンを観た方は楽しめると思います。
10話でビシッと終わりますので、時間コストと満足度のバランスはとても良いと思います。
結論としては、前作を楽しめた方は是非観てください。
おすすめです!
まとめ
今回は、【Hulu独占配信】衝撃だったラストの続きを描く「デクスター :ニューブラッド」の感想についてご紹介しました。
作品の特性上、前作までの話題がないと書けない内容でしたので、少しネタバレが多めになってしまいました。ご了承ください。
前作を観ていないという方は、機会があれば、是非一度お試しください。
もちろん、いきなり今作から見るのもありだと思います。
今作だけ観て、正直どれくらい理解できるかは私にも分かりませんが、そういうチャレンジ精神は嫌いじゃないです。その際には、是非感想を教えて欲しいです。
ちなみに、最後に例で挙げた「シンデレラ」ですが、実はディズニーアニメでは、その続編となる「シンデレラⅡ」、「シンデレラIII 戻された時計の針」も制作されています。
シンデレラが王子様と結婚した後の話となっています。
ご興味のある方は、そちらもチェックしてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それではまた次回!
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