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【現世は夢】「マトリックス」3部作の感想とおすすめポイント【今生きている世界は本当の姿?】

こんにちは、あとかです♪

「現世(うつしよ)は夢 夜の夢こそまこと」という言葉をご存知ですか?

数多くの探偵小説や怪奇小説を世に残した小説家の江戸川乱歩自身が語ったり、色紙に残していた言葉だそうです。

ざっくり言えば、「今、我々が生きているこの世界は、実は現実ではなくて、夜寝ている時に観ている『夢』と思っていることこそが真実なのだ」ということだと思います。

私が中学生くらいの頃に、この言葉を知りました。

そういったことに影響を受けがちな時期ということもあり、「今、教室で退屈な授業を受けている自分の見えている世界は、本当なんだろうか?」とか真剣に考えたりしたこともありました。

皆さんも一度くらいは、そんな想像をされたこともあるではないでしょうか?

 

そんな不思議な感覚を実写映画として映像化したのが「マトリックス」というシリーズです。

映画は3部作で一旦完結していますが、2021年新作も公開されました。

 

今回は、【現世は夢】マトリックス3部作を読み解く。【今生きている世界は本当の姿?】についてご紹介します。

 

可能な限り、核心的なネタバレは避けていますが、3部作全てをご紹介するにあたり、1作目、2作目の話題に触れざるを得ません。

未視聴の方や、気になる方は、ぜひ読み飛ばすことをお勧めします。

 

 

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画像引用元:Amazonプライムビデオ

 

「マトリックス」シリーズとは

「マトリックス」は1999年に第1作が公開されました。

脚本と監督は、ウォシャウスキー兄弟(当時)です。

1作目の「マトリックス」(1999年)を皮切りに、続編の「マトリックス リローデッド」「マトリックス レボリューションズ」は2003年に公開されています。

3作合わせて、アメリカだけで6億ドルもの興行収入を獲得し、全世界では16億ドルを超えています。

日本でも大ヒットしました。

特に、監督のウォシャウスキー兄弟(当時)が日本のアニメや小説のファンでもあり、日本人にも馴染みのある表現やキャラクター設定が含まれていたことも、受けていた様に思います。

革新的な映像表現が特徴で、その後の数多くのSFやアクション作品に影響を与えています。

なお、監督のウォシャウスキー兄弟(当時)は、お二人とも、のちに性適合手術を受けられ、現在はウォシャウスキー姉妹として活躍しています。

本記事においては、公開当時の表記として、「ウォシャウスキー兄弟(当時)」と記載させていただきました。

 

あらすじ

「マトリックス」

天才ハッカーの通称「ネオ」は、その高い技術力から、コンピュータ犯罪により陰で稼いでいます。

彼の表の顔としては、本名のトーマス・アンダーソンとして、大手ソフトウェア会社のプログラマーとして勤務しています。

そんな彼のパソコンの画面に、謎のメッセージが表示されます。

「起きろ、ネオ」

「マトリックスが見ている」

意味のわからないまま、導かれる様に事件に巻き込まれていき、やがてネオはある女性と出逢います。

彼女の名前はトリニティ。

トリニティは仲間であるモーフィアスのもとに彼を連れて行きます。

そこで、モーフィアスは彼にこの世界について語り始めます。

そして、2つのカプセル錠を見せ、彼に尋ねるのです。

「青い薬を飲めば、この話はここで終わり、目が覚めればここのことは忘れ、普通の朝が始まる。

赤い薬を飲めば、この世界の本当の姿を見せてやろう」

この世界にずっと違和感を感じていたネオは、迷わず赤い薬に手を伸ばします。

そうして彼はこの世界の真実を知ることになるのです。

 

ネオが住んでいると思っていた人間の世界は、実際には存在していませんでした。

本当の現実の姿は、コンピュータに支配された太陽の光も当たらない真っ暗な世界でした。

人間は、機械にとっての食料とも言える電気を起こすための「燃料」として、何億ものカプセルの中で培養され、管理されています。

そこには人間の意思や行動は不要で、ずっと眠らされています。

眠っている間にコンピュータによって生活していると思わされている世界、それがマトリックス(仮想現実)なのです。

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画像引用元:https://www.imdb.com/title/tt0133093/mediaindex/?ref_=tt_mv_sm

 

以下、本作の一部ネタバレに繋がります。ご注意ください。

モーフィアスを始め、真実に気づいた人間たちが、ザイオンというコミュニティで寄り集まって、機械の支配から抜け出そうとしていました。

そんな彼らの唯一の希望が、「救世主」が現れ、人類を救ってくれることだったです。

そして、その救世主を「ネオ」だと預言者が伝えます。

半信半疑ながらも、自らの運命として受け入れていくネオでしたが、やがてその秘めたる力を発揮し始めます。

「エージェント」と呼ばれる、マトリックス内のコンピュータ側の男たちとの激しい戦いが繰り広げられ、やがて彼は一つの真実に辿り着くのでした。

 

「マトリックス リローデッド」

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画像引用元:Amazonプライムビデオ

以下、前作までのネタバレに繋がる可能性があります。ご注意ください。

この世界の真実を知った人間たちが集まった最後の砦、「ザイオン」で、救世主としての力に目覚めたネオは、コンピュータの支配との人類の戦いに身を投じていくことになります。

そんな中、ネオは「預言者」オラクルから呼び出され、この世界の大きな秘密と、自らに課せられる「使命」について教えられます。

宿敵となったコンピュータ側のエージェントの一人、「エージェントスミス」は独自の自我に目覚め、急激に人類やネオにとっての脅威となって行きます。

そして、やがて人類は気づきます。

25万体ものコンピュータ側のロボット「センチネル」による総攻撃が、もうそこまで迫っていたのでした。

 

以下、本作の一部ネタバレに繋がります。ご注意ください。

ネオは、「預言者」から、マトリックスという世界について聞き、理解します。

この世界の全てはプログラムであり、人や動物、建物に至るまでコードによって書かれています。

預言者オラクル本人も、エージェント・スミスなどは、マトリックスにとっては異端であり、排除されるべきプログラムのはずです。

けれども、実はネオという救世主の存在自体も予めプログラムされていたものだったのです。

このマトリックスの創始者である最古のプログラムの「アーキテクト」と対面するネオは、そこで大きな選択を迫られることになります。

一方その頃、ザイオンには人類を殲滅するためのコンピュータ側の総攻撃が、もう目前となっていたのです。

 

「マトリックス レボリューションズ」

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画像引用元:Amazonプライムビデオ

以下、前作までのネタバレに繋がる可能性があります。ご注意ください。

人類最後の砦「ザイオン」への総攻撃が目前に迫り、人類存続の危機が訪れようとしている最中、救世主であるネオは何故か意識が戻っていませんでした。

実は、彼はマトリックスと現実世界との狭間に取り残されていたのでした。

預言者オラクルの後継者となる少女を知り合ったネオは、自分自身も未来が見える様になっていることに気づきます。

覚醒したネオは、預言者オラクルから、マトリックスの創始者である「アーキテクト」の目的や、宿敵であるエージェント・スミスとの関係を聞き、自らの進むべき道を決めて行きます。

ネオを迎えにマトリックスに入ったモーフィアスとトリニティの協力により、なんとか現実世界に戻ることができましたが、同時に宿敵であるエージェント・スミスもまた大きな能力を身につけていました。

人類存亡を賭けた戦争と、ネオとスミスの最終決戦も始まったのでした。

 

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画像引用元:https://www.imdb.com/title/tt0133093/mediaindex/?ref_=tt_mv_sm

以下、本作の一部ネタバレに繋がります。ご注意ください。

マトリックスの創始者のソースプログラムである「アーキテクト」の目的は、「バランス」でした。

そのため、ネオに退治する存在としてエージェント・スミスが大きな力を持つことになったのでした。

破壊を目的としたロボット「センチネル」の大群が人類を襲い、壮絶な戦いが始まります。

そんな中、再び「アーキテクト」に面会したネオは、彼にある取引を持ちかけます。

そのことにより、ネオとスミスとの最終決戦が、人類の存亡をも賭けた戦いを意味することになるのでした。

 

登場人物

ネオ

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画像引用元:https://www.imdb.com/title/tt0133093/mediaindex/?ref_=tt_mv_sm

キアヌ・リーブス

マトリックスの世界ではトーマス・A・アンダーソンとして、大手ソフトウェア会社に勤務し、裏では凄腕ハッカーとして稼いでいました。

彼を探しにきたモーフィアスやトリニティにより、この世界の真実を知り、やがて人類を救う「救世主」として覚醒していくことになります。

モーフィアス    

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画像引用元:https://www.imdb.com/title/tt0133093/mediaindex/?ref_=tt_mv_sm

ローレンス・フィッシュバーン 

ネオの目を開かせ、真実を伝えた人物。

「救世主」という存在を他の誰よりも信じきっていて、盲信といっても良いくらいです。

そのせいで組織内で孤立することすらあります。

そうでありつつも、ザイオンの飛行工作船「ネブカデネザル号」の船長であり、その能力や人望は高く評価されています。

ネオに現実世界のことを教え、マトリックスの世界での能力の使い方を伝授します。

そうして、ネオの才能を開花させ、救世主としての覚醒の礎を作って行きます。

 

トリニティー    

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画像引用元:https://www.imdb.com/title/tt0133093/mediaindex/?ref_=tt_mv_sm

キャリー=アン・モス

モーフィアスと共にネオを見つけ出し、真実を伝えました。

彼女自身も戦闘能力やハッカーとしての能力も高く、「ネブカデネザル号」の副船長を務めています。

預言者に伝えられていた通り、やがて救世主であるネオを「人」として愛する様になります。

 

エージェント・スミス    

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画像引用元:https://www.imdb.com/title/tt0133093/mediaindex/?ref_=tt_mv_sm

ヒューゴ・ウィーヴィング

マトリックスを害する者を排除するためのプログラムの集合体。

「エージェント」と呼ばれ、黒ずくめのサングラス姿で統一されています。

そのエージェントのリーダーが、スミスです。

エージェントには、マトリックス内の住人に乗り移る能力があります。

エージェント・スミスは自らの目的のためにその能力をさらに進化させ、乗り移るのではなく、自分のコピーを無限に増やすことができる様になります。

 

オラクル    

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画像引用元:https://www.imdb.com/title/tt0133093/mediaindex/?ref_=tt_mv_sm

メアリー・アリス (マトリックス、マトリックスリローデッド)

人類にとっては「預言者」としての立場で、未来を語り、導きます。

仮想世界の住人であり、当然プログラムの一種ですが、マトリックスの支配からは外れた存在です。

彼女は、人間に曖昧さや直感について理解するために設計されています。


アーキテクト    

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画像引用元:https://www.imdb.com/title/tt0133093/mediaindex/?ref_=tt_mv_sm

ヘルムート・バカイティス 

マトリックスの仮想世界を設計、創造したプログラムです。

実像化する際は白髪の老人の姿です。

バージョンを上げたり、プログラムを書き換えたりしています。

本人曰く、1か0かの、2択しかないため、人間について理解できず、過去に仮想世界の運営を失敗もしています。

人類に対して敵対的とまでは言えず、世界の安定やバランスを重んじています。

 

「マトリックス」シリーズ/感想とおすすめポイント

あの頃の僕らの妄想を実写化

冒頭に書いた江戸川乱歩の言葉「現世(うつしよ)は夢 夜の夢こそまこと」に様なことは、皆さんも思春期の頃には考えたり、妄想したりしたことがあったと思います。

宇宙の果てがどうなっているのだろう?とか、地球の文明はすでに何周かしているのではないか?とか、答えのない「個人的SF」みたいなことも、きっとそうです。

そういった数々の妄想を実写化、ある意味で理由づけしたのが、この作品だと思います。

自分には隠された能力があって、世界を救う「救世主」なのかも?とかいうヒーロー妄想だって取り込まれています。

それらの世界観を、大きな破綻もなくストーリー化できているのは、とてもすごいことです。

3作の中で若干の矛盾も感じる部分もありますが、終わってみると、それも全く気になりません。

当時は勿論、今でも通用する映像革命

この作品は、斬新な映像が次から次に出てきます。

大袈裟に言えば、当時はそれまで全く見たことがない映像の革命をいくつも起こし、のちの数多くの作品にも、大きな影響を与えていると思います。

例えば、演者の周囲に数百のデジタルカメラを円周状に配置し、同時に静止画を撮影しています。

そうすることで、空中で飛び上がった演者が止まったまま360度姿を見ることができるのです。

当時はびっくりした不思議な映像ですが、最近では普通の演出として、よく見かけます。

有名な弾丸を背を逸らしながら避ける超ハイスピードで、スローに見える演出もこの作品発祥です。

 

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画像引用元:https://www.imdb.com/title/tt0133093/mediaindex/?ref_=tt_mv_sm

 

単純に面白い!

映像や世界観はすごく凝っていますし、SFにはありがちな特有の固有名詞や設定も数多く存在します。

それらは2作目以降は説明も少なく、登場人物が当たり前にバンバン喋ってきますが、それでもさほど困りません。

あまり説明されすぎると混乱しますが、ある程度設定を理解していればストーリーの把握に支障はありません。

それよりも、その場その場で、「次はどうなる?」という緊迫感や興奮度が高まって行きます。

とてもメリハリも効いていて、次に主人公が何をしようとしているのか、よくわかる様に、実はシンプルな脚本になっていると思います。

アクションシーンが多いこともありますが、3作一気に観られます。

難しいことは抜きにして、単純に面白い作品です。

 

2021年新作「マトリックス レザレクションズ」について

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画像引用元:https://www.matrixresurrections.net/

「マトリックス」の完全新作が、いよいよ公開となります。

これまで、アニメやTVゲームでの展開はありましたが、18年ぶりの続編です。

オリジナルの脚本・監督を務めたウォシャウスキー姉妹の姉、ラナが監督を務めています。

それだけでなく、キャストも主役のキアヌ・リーブスを始め、キャリー=アン・モス(トリニティ)も続投しています。

トレイラーのYoutube動画を観ただけでも、様々な考察が生まれそうですね。

 


www.youtube.com

3部作を観た後だと、「あれって、どうなってるの?」と思う部分もありますが、観てからの楽しみです。

 

wwws.warnerbros.co.jp

 

まとめ

「マトリックス」シリーズ/感想とおすすめポイント    

  1. あの頃の僕らの妄想を実写化
  2. 当時は勿論、今でも通用する映像革命
  3. 単純に面白い!

「カタカタするBOX」はLSS (id:little_strange)さんのこちらのブログから! 

 

この作品の公開時に3作品とも映画館で鑑賞しました。

最近は、サブスクのVODサービスでも視聴でき、とても便利です。

 

もし未視聴の方は、是非一度お試しください!

あらすじを見ると、新作は「マトリックス4」とも言える様な、前作からの直系の続きになっている気がします。

新作を鑑賞される前に、できたら観ておいた方がすんなり入り込めるかもしれません。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

それではまた次回!

 

読者登録いただける方は、是非こちらへ!

 

 

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