こんにちは、あとかです♪
そろそろ年末のお休みに入った方も多いかも知れません。
私は、随分昔、とあるお店で家電販売の仕事をしていました。
暖房器具も売れますが、この時期には「加湿器」という商品が良く売れていました。
加湿器は、もしかしたらご自宅にありながらも、なんとなく使っていない方や、勿論そもそもお持ちでない方もいらっしゃると思います。
今回は、加湿器の使いこなす方法と、お持ちでない方には、代わりにやっておうべき乾燥対策について、ご紹介します。
加湿器の上手な使い方&加湿器無しの冬の乾燥対策
何故、冬に乾燥するの?
太平洋側の方が乾燥する
実は、湿度には地域差があります。
冬になると、いわゆる西高東低の気圧配置となり、西から東に風が吹きます。
そして、西から寒気(冷たい湿った空気)が、日本に向けて吹き込み、山にぶつかって、日本海側に大雪を降らせます。
その後、雪で水分が抜けた冷たい空気だけが、山を越えて太平洋側に向かいます。
そのため、太平洋側の方が乾燥するのです。
(これは、もちろん外気の話ですので、日本海側であっても密閉された室内では乾燥します。)
暖房による湿度低下
湿度というのは、ざっくり言えば、「空気内に含まれずに、浮遊している水分量」のことです。
空気内に含まれる水分量の最大値は、難しい言葉では「飽和水蒸気量」と言います。
その飽和水蒸気量は、温度によって変わります。
温度が高いほど飽和水蒸気量も高くなります。
部屋の暖房をかけて温度が上がるほど、空気中に水分が取り込める量が増えます。
つまり、水分量が一定ならば、暖房をかけると、どんどん空気内に水分が取り込まれ、浮遊している水分が減ってくるということです。
そのため、冬は暖房をかけるので、「湿度が下がる」ということになります。
理想的な湿度とは?
一般的には、湿度は40%〜60%が理想と言われています。
湿度が低すぎる、高すぎると、どういうことが起こるかのでしょうか。
40%以下
①肌や喉の乾燥を感じる
②(インフルエンザ)ウイルスが活発になる
今シーズン、私もインフルエンザに罹患しましたが、乾燥はウィルスが活動しやすい環境なのです。
60%以上
①ダニ、カビの発生しやすくなる
③結露の原因
冬場の乾燥時とは言え、窓に結露が発生するのは、外気に近く温度が極端に低いため、飽和水蒸気量が下がり、一気に浮遊する水が増えるためです。
加湿器の種類と選び方
加湿器の原理は、とても単純です。
要するに、なんらかの方法で水を蒸発させて、室内の浮遊する水分の量を増やすということに尽きます。
加湿器の種類
スチーム式
水を加熱し、その蒸気によって加湿するタイプ。
仕組み(イメージ):やかんでお湯を沸かしているのと同様です。
Good:即効性が高く、水を加熱しますのでカビなどを撒き散らすリスクも少ないです。
Bad:電気代が高くなります。ファンを使うので音がややうるさい傾向です。同時に室温が上がります。
超音波式
水を超音波振動させることで霧状にし、吹き出し口から放出させる方式です。
仕組み(イメージ):霧吹きを吹き続ける状態です。
Good:電気代は安く済みます。低騒音です。比較的小さくておしゃれなタイプが多いです。
Bad:手入れに手間がかかります。しないとカビや雑菌を空気中にばらまくことになります。
気化式
水を含んだフィルターに送風し加湿します。
仕組み(イメージ):濡れタオルに、扇風機を当てている感じです。
Good:電気代は安く済みます。熱くならないので小さいお子さんが触っても安心です。
Bad:温風でないので加湿には時間がかかります。
ハイブリッド式
「スチーム+超音波」、「スチーム+気化」などを組み合わせたタイプです。
Good:それぞれの良い点が組み合わされます。
Bad:電気代や商品の価格自体は上がります。
加湿器の選び方
部屋の広さ
基本的に、日本電機工業会規格に基づき、「畳数の表示」がされています。
まずは、お使いになるお部屋の畳数に合わせて、選びます。
ファンの能力、水タンクの容量などの違いです。
即効性か安全性か
例えば、即効性が高いスチーム式は電気代が高く、熱を持ちます。
気化式は、即効性が低いものの、電気代は安く、熱を持たず、安全です。
私個人的には、安全な設置場所を考え、「スチーム式」か「ハイブリッド」がオススメと思います。
加湿器の上手な使い方
高い位置に設置
基本的に床から30cm以上の高さに設置してください。
ご存知の通り、冷たい空気は下に溜まります。
そのため、低い位置でいくら加湿しても、すぐに結露してしまいます。
出来るだけ部屋の中心に設置
これも同じですが、窓、壁側の室温が低くなるためです。
効果的に加湿するためには、お部屋の中央に置いていただくのが良いでしょう。
特に窓の前に置くと、そのまま結露発生に直結します。
水は水道水
なんとなく、浄水やミネラルウォーターのような水の方が清潔なような気がすると思いますが、逆効果です。
水道水には消毒のためにも微量の塩素などが含まれています。
そのため雑菌やカビの胞子が含まれていることはほとんどありません。
つまり、水道水の方が、雑菌やカビを室内に撒き散らす可能性が少ないのです。
ただし、水道水でも、毎日変えることが重要です。
サーキュレーターを使う
暖房もそうですが、室内の空気を循環させることで効果的な加湿ができます。
例えば、エアコンの吹き出し口近くに設置するのも良いと思います。
また、加湿の蒸気を直接肌に当てないでください。
お肌の乾燥対策には意味はありませんし、逆に水分が一緒に蒸発して逆効果になってしまいます。
加湿器無しの乾燥対策
ここまで加湿器の使い方を書いてきましたが、無くても乾燥対策は可能です。
やかんでお湯を沸かすだけでもOK
要するに、空気に水分を追加できれば良いのです。
最も単純なのは、やかんでお湯を沸騰させ続ければOKです。
勿論換気扇はつけません。
電気代よりも、ガス料金の方が比較的安いことが多いので、経済的です。
ただ、つけっぱなしにするので、忘れて空焚きや火事には絶対に注意が必要です。
大きな鍋等にお湯を張るだけ
もっと簡単に、部屋の中央に大きな鍋、バケツなどに、お湯を入れて放置するだけでも自然蒸発で加湿可能です。
まずはコップ一杯でも、構いません。
部屋の中央に置いた方が効果的ですが、即効性は低いのと、倒したりして溢さないように注意が必要です。
洗濯物を部屋干ししたり、濡らしたバスタオルを室内物干しにかけておくのも効果があります。
石油暖房を使う
石油を燃やすと、H2Oも発生します。
石油ストーブや石油ファンヒーターを使用するだけで、実は水分も増やしているのです。
主にエアコン暖房などの電気暖房以外では、加湿は必要ないケースもあります。
加湿し過ぎるのは、むしろ逆効果です。
そうは言っても、湿度計で40%以下の場合ならば、加湿対策は打った方が良いでしょう。
また石油暖房は、どうしても空気を汚しますので、換気も重要です。
まとめ
今回は、冬の乾燥対策についてご紹介しました。
加湿器の選び方
・使う部屋の広さ
・即効性、安全性で検討
加湿器の使い方
・設置場所。
・水道水をつかう
加湿器無しの乾燥対策
・お湯を沸かす、濡れたタオル、水を置く
・石油暖房を使う
加湿器がなくても対策はできます。
ただ、そうは言っても加湿器は結構便利です。
水を入れて、スイッチを入れるだけですし、湿度計がついている機種もあり、自動で湿度コントロールもしてくれます。
加湿器の買い時というのは、どの家電製品もそうですが、シーズン始めとシーズンオフ前です。
また、年末のこの時期もよく売れますので、チラシ等で、目玉商品を提供しがちです。
購入をお考えなら、是非チラシをチェックしましょう。
インフルエンザも流行っていますので、乾燥対策に、是非ご検討ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それでは、また次回。