こんにちは、あとかです♪
昔、私は家電販売の仕事をしていました。
今でも家電屋さんに行くと、結構ワクワクします。
ただ、当時、お客様にお話をしていた知識や経験が、年と共に、ポロポロ消えて行っています。
自分への備忘録としても、書き残しておきたいと思います。
前回は、販売側から見た、エアコンの購入の際のチェックポイントについてご紹介しました。
今回は、冷蔵庫のことをご紹介したいと思います。
冷蔵庫というのは、365日24時間ずっと動いている、おそらく唯一の家電です。
目立ちませんが、とても働き者で、家族全員が、毎日触らない日はない家電かもしれません。
今回は、その冷蔵庫について、家電を販売していた側から見た購入する際のポイントについて、ご紹介したいと思います。
ポイント①いつ買うべきか?
冷蔵庫が急に壊れた場合
昔、私が家電の販売をしていた頃、開店直後に駆け込んでくるお客様がいました。
今朝、急に壊れたから、
今日持ってきて!
それは、やっぱり冷蔵庫でした。
他の大型家電を考えると、洗濯機やTV、エアコンにしても、「今日無いと、絶対に困る」とまではいかないと思います。
ただ、冷蔵庫だけは別です。
中の食品が痛んでくる、凍っているものが溶けてくる、ということが時間がたてばたつほど、確実に起こってしまうからです。
できれば、冷蔵庫だけは、「壊れてから買う」ではなく、「壊れそうだと思ったら、買い替え」をオススメします。
壊れる前に買った方が良い理由
- お店に在庫がある商品は限られます。(本当にほしいものが、選べないということです。)
- 配達できる時間も後からになります。(当日配達分で、すでに出払っていることが多いからです)
- 即決即断しないといけません。(自分の決定が遅くなればなるほど、冷蔵庫の中は温まってきます。冷静な判断ができない可能性があります)
そのように、冷蔵庫が壊れてしまい、本当に困って来店されたお客様の足元を見るような真似はしません。
意外かも知れませんが、店員さんは良い人が多いです。
気が効く店員さんなら、例えば、1週間後の配達予定分を先に回したりもしてくれるはずです。
ただ、それも在庫があった場合、です。
冷蔵庫のような大型家電は、バックスペースの関係上それほど多くは持っていません。
在庫がある商品が、たまたまベストな選択になれば良いのですが、無ければ、どうしても妥協して決めることになります。
価格であったり、容量、色、機能などです。
大型家電ですし、できれば、吟味して決めたいですよね?
そのため、やはり壊れる前に検討してほしいのです。
冷蔵庫はいつ壊れるのか?
それがわかれば、一番良いのですが、これと言って前兆があるわけではありません。
冷えが悪くなったら、というのもありますが、なかなか判断が難しいですよね?
ドアのパッキンの問題の可能性もあります。
(冷気が漏れてしまっているかも知れません。これはDIYで手直しできます。)
では、何かの判断基準はないでしょうか?
それは、強いて言えば、「音」です。
コンプレッサーの音やファンの音が、以前に比べると気になるようになったら、そのうち急に止まってしまう可能性があります。
コンプレッサーは、車で言えばエンジンですから、これが止まれば冷えません。
冷蔵庫はずーっと動いていますから、軸がずれてきたり、埃などで排熱がうまくいかなくなったりして、不具合が出てきます。
それが「音」として現れてくることがあります。
激しく「ガガガ!」とかは言いません、「重低音が前より響くような……」くらいの感じです。
(そんな前兆もなく、静かーに止まることもあります)
ただ、それくらいの音を立てながら、さらに10年もったりするので、一概には言えないのですが。。。
とすれば、判断基準は、家族の成長による「容量の変更」や、今回の消費増税のような「外的要因」でお考えいただくしかないと思います。
冷蔵庫の一番大きなドアを開けると、内側に「◯年製」と必ず書いています。
「もう、◯年も使ってるのか!」と意外とびっくりしますよ。
そこには、消費電力や正確なそれぞれの庫内容量の振り分けも書かれていると思います。
買い替えの参考になると思います。
何よりも、壊れる前に検討いただくことです。
ポイント②冷蔵庫の選び方
大は小を兼ねる?
基本的に、家族1人あたり100〜150Lくらいで計算すると良いと思います。
4人家族なら450〜480Lの容量が最適かと思います。
20年ほど前は、一般的な4人家族なら370Lくらいが主流でしたので、当時の感覚なら「450Lなんて大きすぎるんじゃ??」と思われるかも知れません。
ただ、冷蔵庫に関しては、「迷ったなら大きい方を選ぶ」のが良いと思います。
冷蔵庫は、容量が大きくなるほど、電気代が安くなるからです!
不思議に思われるかも知れませんが、例えば、350Lの冷蔵庫(主に3人用)と、450L(4人用)の冷蔵庫の、年間電気代を比較した場合、断然450Lの方が安いのです。
経済産業省の資源エネルギー庁のホームページにも記載されています。
「統一省エネラベル」で、その商品の省エネのレベル(電気代の安さ)がわかります。
1日単位では大差はありませんが、年間では電気代の差額は大きくなります。
冷蔵庫は、基本は電源を切りませんから、10年使えば、そのまま10年分の電気代の差額となります。
では、なぜ、容量が大きくても省エネになるのでしょう?
価格が違う
当然450Lの方が高価格になります。
そのため、コンプレッサーを効率的に制御する機能や、断熱材の質が変わります。
また、経産省のエコ認定される方が有利なので、省エネ機能をつぎ込みます。
そのため、高価格な分、高付加となる、ごく当たり前のことが起こります。
余裕が違う
庫内容量が大きいと、食品をぎゅうぎゅうに詰めなくと良くなります。
10畳の部屋に10人いるのと、4畳半に10人いることをイメージしていただくとわかると思います。
冷気に流れがある方が、冷蔵の効率も良くなるのです。
ドアを開けた時の庫内温度の上昇が違う
これは一概には言えませんが、ドアを開けるたびに冷蔵庫内に外気が入り込み、温度がすぐに上がります。
庫内が狭いほど、外気が入る割合が高くなるので、冷やすための運転をより多く実行することになります。
カタログを見回すと、おおよその年間電気代は、450Lの冷蔵庫は6000〜8000円くらい、350Lでは7000〜9000円くらいだと思います。
出来るだけ大きい容量の方が、実は電気代は安いということです。
もちろん、最初の商品代金は高価になりますから、10年使うと考えて、電気代の差額も考慮に入れるのはいかがでしょうか?
置き場所を考える
これも意外なのですが、容量が大きくなったからといって、置き場所のサイズがめちゃくちゃ大きくなるわけではありません。
カタログなどで見て、実際にキッチンで測ってみると、設置可能なことが多いと思います。
ただし、高さが上がりますので、身長の低い方や、腰が伸ばせないご年配の方が主に使用される場合は、要注意です。
また、周囲には排熱スペースも必要です。(機種によりますが、1〜10cm)
昔の冷蔵庫は背面からのみ排熱され、かなり熱かったのですが、今は、側面や背面全体に散らして排熱しています。
それほど熱く感じないと思います。
今の使い勝手が変わらないこと
これは本当に大事です。
一番大きなところでは、右開き、左開きがあります。
これを間違えると、かなり困ったことになります。
「両開き」という画期的な商品もありますが、使う場所はかなり特殊になるかと思います。
また、野菜室、冷凍室、製氷室の位置も重要です。
野菜室が真ん中にある機種と、冷凍室が真ん中にある機種があります。
使い勝手は、「慣れ」ですので、変えるとかなりの違和感があると思います。
ちなみに野菜室が真ん中にあると、料理中頻繁に開閉し、その際に腰を曲げずに取り出せる利点があります。背の高い方、若い方には良いと思います。
野菜室が下の場合、重い野菜を持ち上げる高さが低くて済みます。
背の低い方、ご年配の方に良いと思います、
ポイント③注意点
大事なポイントです。
これまでより大きな容量の冷蔵庫を購入される際に、設置場所は見ていただくと思いますが、他に必ず見て欲しいことがあります。
それは、「そこまでどうやって持っていくのか?」です。
これで、大ごとになることがあります。
大ごと、と言えば、例えば「クレーンで吊り上げて、ベランダから搬入する」等です。
もちろん追加料金が発生します。
お店で見るとかなり小さく見えますが、冷蔵庫は意外と、でかいです。
また、箱型なので、まっすぐな廊下は通っても、角が曲がれないことがあります。
もちろん、バラして持っていけるものではありません。
キッチンまでの廊下や、玄関自体で立ち往生となることもあります。
壁や商品を傷つけないために、無茶な搬入はしません。
大体は、搬入前に確認して、配達担当からNGの連絡が入ります。
特に古いマンションや、持ち家の方は、お店から自宅のキッチンまでの動線を、必ずイメージしてください。
古いマンションでは、エレベーターが狭くて搬入できなかったことがありました。
意外な盲点となりますので、是非、最後のポイントとしてご留意ください。
まとめ
①壊れてしまう前から、買い替えを検討する
②容量は大きめの方が、おすすめ
③設置場所、またそこにたどり着くまでの動線を確認する。
今の使い勝手と大きく変わらないものを選ぶ
それでは、また次回!