こんにちは、あとかです♪
先日、この様な記事を投稿しましたところ、大変大きな反響をいただきました。
コメントも数多く頂戴し、私自身が知ってはいたものの掲載し損なっていた作品や、原題を把握していなかった作品も、沢山教えていただきました。
過去には、マーケティング戦略のために、その時流行っている言葉を無理やり使ったり、関係のないヒット作の続編の様に見せかけるためだったり、原題と似ても似つかぬ邦題がつけられると言う、悪しき例も確かにあります。
ただ、それ以上に日本語の美しさを存分に発揮した「名邦題」も、数多く存在します。
今回は、【まとめ第2弾】邦題がかけ離れすぎて原題とのGapが半端ない映画20選について、ご紹介します。
なお、それぞれの原題を直訳していますが、私の語学力では限界がありますので、翻訳サイト(アプリ)に頼っています。
ネイティブならわかる、本来のニュアンスを含みませんのでご了承ください。
邦題がかけ離れすぎて原題とのGapが半端ない映画
「ヒトラーの忘れもの」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題「Under sandet」(デンマーク語) 直訳:砂の下
第2次大戦中に、ドイツ軍がデンマークの海岸に埋めた、大量の地雷を除去する話です。
そのため、原題の「砂の下」は理解できます。
敗戦後のドイツの若い兵士たちが、危険な地雷除去を苛烈な環境で命じられます。
多くは命を落とし、運が良くても腕を吹き飛ばされる程の重傷を負うのです。
しかし、それは、自らの国(ドイツ軍)が、ヒトラーの命令で埋めた地雷によって、なのです。
その意味で、「ヒトラーの忘れ物」というのは、うまい邦題だと思いました。
ちなみに英語タイトルは「Land of Mine」で、「地雷の国」です。
「ショーシャンクの空に」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題:「Shawshank Redemption」 直訳:ショーシャンクの償還
名作です。
「ショーシャンク」は、元銀行員だった主人公が、無実の罪で投獄された刑務所の名前です。
「償還」と言うのは金融用語で、ざっくり言えば「投資家に(現金を)返還すること」を意味します。
それだけでは、何だかよくわかりませんが、映画を最後まで観れば、実はとても良い原題だと気づきます。
ただ、邦題の「空に」の方が、確かに希望を感じられる上、語感も良いので、正解だったとは思います。
「大人は判ってくれない」
原題:「Les Quatre Cents Coups」(フランス語) 直訳:「400回の打撃」
直訳では、「400回の打撃」というかなりインパクトの強い言葉です。
元来は、フランス語の慣用句に由来する様です。
その慣用句を踏まえて、意訳すると、「沢山いたずらして回る」ということになるみたいです。
確かに主人公の少年は、いつもいたずらばかりしています。
家庭環境は恵まれているとは言えず、遊ぶ金欲しさに、ある犯罪にまで手を染めてしてしまうのです。
つまり、原題は大人目線からのタイトルの様な気がします。
一方で、「大人はわかってくれない」という邦題は、主人公目線になっている。
その点がすごいと思います。
また、前回のコメントでも、かなり多くの方が推薦してくださいました。
「天使のくれた時間」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題「The Family Man」 直訳「家族の男」
正直言って、そこまで悪い原題ではありません。
邦題の方が、端的にストーリーを説明していると言えるかも知れません。
特に、クライマックスの空港のシーンを観ると、「天使がくれた時間」という邦題が、ジーンと染みてきます。
クリスマス時期に観たくなる映画です。
ニコラス・ケイジの、駄目な人だけど反省して実は良いヤツというキャラクターを、ここでもしっかり発揮しています。
「摩天楼はバラ色に」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題「The Secret of my Success」/直訳:私の成功の秘密
確かに、わかりやすいサクセスストーリーの映画ですので、原題の意味は、とてもよくわかります。
直訳は、何だか昔のビジネス教科書みたいなタイトルです。
邦題の方は、かなりベタっぽいのですが、まだまだ景気が上がっていきそうな勢いを感じます。
マイケル・J・フォックスが、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の1作目よりも後にに出演した作品です。
「夢の降る街」
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原題:「The Butcher's Wife」 直訳:肉屋の妻
この邦題自体は「すごく良い!」と言うわけではありませんが、原題とのGapだけは半端ないです。
直訳すると「肉屋の妻」!
いや、確かにデミ・ムーアは不思議な力を持つ、「生肉店を営む男性」の妻ですから、嘘ではないのですが。。。
何か、ネイティブだけに理解できるニュアンスがあるのでしょうか。
「恋する惑星」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題:「重慶森林”Chungking Express”」 直訳:「重慶の森(重慶エクスプレス)」
かなり素敵な邦題で、映画自体も女性が好む内容だった様に思います。
この邦題は、どなたがつけたのでしょう?
この映画を配給された女性がつけたと聞きましたが、確認できませんでした。
当時としては、かなり斬新で、その後「恋する〇〇」というタイトル(パロディ?オマージュ?)が増えた気がします。
私の中で、この映画の中国返還前の香港の雰囲気で、イメージが止まっています。
「あの頃ペニー・レインと」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題「Almost Famous」 直訳「ほとんど有名」
直訳すると、なんだか意味がわかりませんが、原題の意味は「ブレイク寸前」みたいな意味でしょうか。
とても真面目な15歳の主人公が、ひょんなことからロックバンドに取材に行くことになります。
そのロックバンドが、正にこれからブレイクしていく時期という設定でした。
そこにいた熱狂的なファンの女の子の1人、「ペニー・レイン」に主人公が恋をするのです。
この映画は、実は数年前に初めて観たのですが、10代が主人公の青春ものではありますが、大人が昔を懐かしんで観る映画にも思えました。
そう思うと、邦題はぴったりです。
「007は2度死ぬ」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題: You only live twice 直訳:あなたは二度しか生きない
007シリーズ自体、いくつか秀逸な邦題が思い浮かびます。
ただ、全体的には原題をそのまま読むものや、直訳のものが多い気がします。
「ゴールドフィンガー」「カジノ・ロワイヤル」「オクトパシー」「黄金銃を持つ男」などです。
この邦題は、言っている意味は直訳に近いのですが、「2度死ぬ」としたところが緊迫感を高めていると思います。
何より、この映画は、50年以上前の日本で撮影されているというすごい作品です。
「この森で、天使はバスを降りた」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題:「The Spitfire Grill」 直訳:スピットファイアグリル
邦題のついている映画の原題に意外と多い、人名や地名だけと言う素っ気なさに驚きます。
この映画の「スピットファイアグリル」は主人公が働くことになるお店の名前です。
結果的には「悲しい話」なのですが、視聴後は少し暖かい気分にもなる気がします。
もしかしたら、それは邦題の影響が大きいのかも知れません。
「勝手にしやがれ」
原題「À bout de souffle」(フランス語) 直訳:息切れ
かなり古いフランス映画ですが、この邦題は聞かれたことがあると思います。
有名な歌もありますし、ドラマもあります。
もちろんこの映画タイトルから取られていますが、原題とはほぼ関係ありません。
後に、この映画がリメイクされていますが、その際は、英語原題の「ブレスレス」のままになっています。
「6才のボクが、大人になるまで。」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題「Boyhood」 直訳 少年時代
原題も悪くないと思いますが、邦題は、この映画自体の特殊な撮影方法を表しています。
主人公の少年が、6歳から18歳まで成長していく過程を、本人も家族役の俳優も変えずに、撮影しています。
そのため、開始から撮影終了まで12年もかかっています。
ストーリーはありますが、出てくる子供や大人が歳を重ねていくのは本当なのです。
その意味で、邦題の重みが違う様に感じます。
インパクト大!ホラー映画の尋常でない邦題
「道化死てるぜ!」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題「STITCHES」 直訳 縫い目
邦題は、「道化師(ピエロ)」と「どうかしてるぜ!」をかけています。
「どうかしてるぜ!」は、一時期、漫才コンビのブラックマヨネーズの小杉さんがギャグとしてよく言っていました。
かなりのインパクトです。
「死霊の盆踊り」
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原題:「Orgy of the Dead」 直訳:死者の乱交
前回の記事に、この映画のタイトルのコメントを何通もいただきました。
確かにインパクトが凄まじい邦題です。
日本の「お盆」と言えば、ご先祖や亡くなった家族の霊をお迎えして供養するという行事です。
そのため、「死霊」が来て、「盆踊り」するのは、ある意味で理にかなっています。(かなっていない)
「人喰猪,公民館襲撃す!」
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原題「CHAW”차우”」 直訳 チャウ
韓国映画です。
原題の「チャウ」は「人食い猪」の名前の様ですが、邦題で何が起こるか大体わかります。
超巨大な人食い猪が、公民館を襲撃して、人々に襲いかかります。
あらすじ不要のタイトルです。
逆に、原題の方が良かったと思う映画
「バス男」
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原題「Napoleon Dynamite」 直訳 ナポレオンダイナマイト
「電車男」という、当時の2ちゃんねる(現 5ちゃんねる)から生まれ、大ヒットした映画(ドラマ)からの引用です。
主人公が、バスで通学していることと、ちょっとオタクっぽいと言うだけで、当時の流行りに乗せるためだけに付けられた邦題です。
あまりに酷すぎたせいか、再販時は元の原題(主人公の名前)に戻っています。
この映画を、教えていただいた方が何人かいらっしゃいました。
「ゼロ・グラビティ」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題: 「Gravity」 直訳:重力
この作品は、実は前回入れるかどうか自分でも迷いました。
案の定、コメントいただいた方が最も多い作品でした。
しかも賛否両論で、少し否が多いという状況です。
何しろ、意味が真逆なのです。
主人公が宇宙空間に投げ出される話なので、その点で言えば、長く続く「無重力」の恐怖のイメージで、邦題は合っています。
ただ、本来の意味は、地球の重力はもちろん、人のつながり等の見えない「重力」を感じることで、主人公が頑張れていると言うテーマの様な気もします。
ただ、邦題と原題の意味が真逆で、Gapが最大なのは間違いありません。
原題と大きく違うアニメ映画
「リメンバー・ミー」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題「Coco」 直訳:ココ
子供が覚えやすい様に配慮しているのか、ディズニー・ピクサーのアニメーションの原題は、単語一言が多い様な気がします。
「ココ」は重要な登場人物の名前です。
邦題は、劇中歌に由来しています。
死者の世界の人々は、生きている人々から自分のことを「忘れられる」2度目の死(消滅)を恐れています。
「リメンバー・ミー」は、とても切実な言葉なのです。
歌のタイトルとは言え、邦題に用いたのは正解だと思います。
「カールじいさんの空飛ぶ家」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題「Up」 直訳:上へ
かなりさっぱりとした、潔い原題です。
ジブリ作品の影響のせいか、日本では、アニメ映画は「〇〇の××の△△」といった長いタイトルも許容されています。
同じく「アナと雪の女王」(原題”Frozen”)や、「塔の上のラプンツェル」(原題”Tangled”)も、それに当たるかも知れません。
邦題で、主人公をしっかり説明しています。
「プーと大人になった僕」
画像引用元:Amazonプライムビデオ
原題:「Christopher Robin」 直訳:クリストファー・ロビン
クリストファー・ロビンは、子供の頃、「プーさん」と100エーカーの森で楽しく遊んでいた男の子の名前です。
その男の子は、やがて成長し、森を離れ、学校を卒業し、そして大人となっていきます。
そんな彼のもとに、あの頃のままの「プーさん」が助けを求めてやってくるのです。
つまり、邦題の「大人になった僕」は、当然、このクリストファー・ロビンのことを指しています。
ただ、この映画を観ていると、大人になった自分自身のことも「僕」と感じてきます。
「大人になった僕」に、プーさんが無邪気ながらも、結構刺さることを言います。
「君は君でしょ、何が変わったの?」
まとめ
今回は、【まとめ第2弾】邦題があまりに違いすぎて原題とのGapが半端ない映画20選選をご紹介しました。
邦題がかけ離れすぎて原題とのGapが半端ない映画
「ヒトラーの忘れもの」
「ショーシャンクの空に」
「大人は判ってくれない」
「天使のくれた時間」
「摩天楼はバラ色に」
「夢の降る街」
「恋する惑星」
「あの頃ペニー・レインと」
「007は2度死ぬ」
「この森で、天使はバスを降りた」
「勝手にしやがれ」
「6才のボクが、大人になるまで。」
インパクト大!ホラー映画の尋常でない邦題
「道化死てるぜ!」
「死霊の盆踊り」
「人喰猪,公民館襲撃す!」
逆に、原題の方が良かった映画
「バス男」
「ゼロ・グラビティ」
原題と大きく違うアニメ映画
「リメンバー・ミー」
「カールじいさんの空飛ぶ家」
「プーと大人になった僕」
皆さんから、邦題の面白さを沢山教えていただきました。
ありがとうございました。
逆に、邦題より原題の方が良かった作品も、もっとありそうですね?
最後までお読みいただいて、ありがとうございました!
それでは、また次回。
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