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【オーケイ、認めよう】おすすめしたい村上春樹の初期の小説BEST5

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こんにちは、あとかです♪

ブログを始めてからペースはかなり落ちましたが、小説をよく読みます。

とは言っても、新作ではなく、昔好きで読んでいた小説を読み返すことが多くなっています。

色々ありますが、単に「内容をすっかり忘れている」という残念な理由です。

その中でも特に好きだったのが、村上春樹です。

 

村上春樹は、毎年ノーベル賞の候補に挙がってはスルーという、もはや年末の風物詩になってきています。

そんな川端康成とか大江健三郎の様なポジションの作家と、昔は全く思っていませんでした。

 

実は、私は村上春樹の小説では、デビューからの「初期の作品のみ」が好きなのです。

今回は、是非お勧めしたい村上春樹初期作品BEST5をご紹介します。

 

 

村上春樹とは

村上 春樹さんは、1949年生まれです。

京都府生まれで、早稲田大学卒。

大学在学中に、ジャズ喫茶を開店するという、なかなかファンキーな方です。

1979年に、「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞しデビューしました。

1987年発表の「ノルウェイの森」は、とてつもなく売れて、以後ベストセラー作家となります。

本作は上下巻で、それぞれ赤と緑のクリスマスカラーの単色で、書店の店頭で、ものすごく映えていた記憶があります。

 

小説の他に、絵本やエッセー、翻訳もこなしています。

長編小説

  • 風の歌を聴け 1979年 
  • 1973年のピンボール  1980年
  • 羊をめぐる冒険  1982年
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド  1985年
  • ノルウェイの森 1987年
  • ダンス・ダンス・ダンス 1988年
  • 国境の南、太陽の西 1992年
  • ねじまき鳥クロニクル(3部作)  1994年〜1995年
  • スプートニクの恋人 1999年
  • 海辺のカフカ 2002年
  • アフターダーク 2004年
  • 1Q84 (BOOK 1〜3) 2009年〜2010年
  • 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 2013年
  • 騎士団長殺し(2部作)2017年

 

おすすめしたい初期作

風の歌を聴け

 

村上春樹デビュー作です。

「僕」が主人公となるシリーズの最初でもあります。(「鼠3部作」とも言います)

「デレク・ハートフィールド」という作家の小説に多大な影響を受けた主人公の「僕」は、20台最後の年を迎えます。

そこで、「僕」は学生だった頃のことを思い出します。

ジェイズ・バーという床が落花生の空だらけバーで「鼠(ねずみ)」という友人とビールを飲みながら語り合ったこと、そこで知り合った女性達のことなどです。

ラジオはくだらないことを喋りかけながら、アクセントになっています。

物語の後半には、ある仕掛けを担います。

 

長編とは言え、かなり短い上、チャプター分けが膨大で、読みやすさが半端ないです。

 何かが起こると言えば起こりますが、何も無いとも言えます。

最初に読んだのは高校生だったのですが、以降何十回も読んでいます。

不思議な小説です。

デレク・ハートフィールドという作家については、かなり詳細な生い立ちや作品内容、生涯などが語られます。

後に架空の人物と知り、びっくりしました。

 

村上作品しては珍しく、映画化されています。

でも、観なくても良いです。

「僕」役は、小林薫さんで、そこだけはとても良いです。

 

1973年のピンボール

 

「風の歌を聴け」の続編です。

「僕」と「鼠」それぞれの物語が展開します。
1973年、大学を卒業し翻訳で生計を立てている「僕」は、双子の女の子と共同生活をしています。

 

そんなある日、かつて、「ジェイズ・バー」で友人だった「鼠」が熱中していたピンボール台「スペースシップ」を探すことになります。

村上春樹の小説にしては珍しく(?)、内容的には、ちゃんと終わります。 

 

羊をめぐる冒険

 「鼠3部作」の最後です。

いきなりかなり長い話となります。

ある日、仕事を休んでベッドの中でガールフレンドが「あと十分ばかりで大事な電話がかかってくるわよ」と予告します。

彼女は煙草を吸いながら、「羊のことよ」「そして冒険が始まるの」と言うのです。

その後、仕事上のあるトラブルに巻き込まれた「僕」は、北海道に向かうことになります。

友人の「鼠」から送られてきた写真に写った、「羊」を探さなくてはならないです。

 

羊をめぐる北海道の旅で宿泊した「いるかホテル」で、 「羊男」が登場します。

まるで、仮面ライダーの怪人みたいな名前ですが、割と呑気な存在です。

(古すぎてむしろ伝わっている表現)

単行本上下巻で、確かに長いのですが、一気に読みました。

 

スピンオフとしてこう言う作品もあります。

 

 ダンス・ダンス・ダンス

 

「僕」シリーズの完結と言って良いと思います。

「僕」は札幌行きの特急列車に乗り、「いるかホテル」に向かいます。

しかし「いるかホテル」は、正式に「ドルフィン・ホテル」と言い 、26階建ての巨大なビルになっていました。

その「いるかホテル」の一室で羊男と再会し、札幌の映画館で中学校の同級生の五反田くんが出演する映画を見ることになります。

ホテルの眼鏡の似合うユミヨシさんという女性従業員から、取り残された13歳の少女を東京まで引率するよう頼まれます。

彼女の名前はユキで、特別な少女でした。

後半、ユキに起こるある出来事に憤って、「僕」が「当たり前だ」と言うシーンがあります。

 漫画の「ワンピーズ」で主人公のルフィが「当たり前だ!!!!」と言うシーンがありますが、私にとっては、それくらい印象的なシーンです。

小説の最後の1行が好きで、記憶にずっと残っています。

そんなに大した文では無いのですが、物語がスパッと切れた感じがして、心地よいのです。

 

余談ですが、自分の仕事のことを「僕」は「文化的雪かき」という表現をしています。

私自身、自分が仕事をする様になって、「今やっているのは、まさに文化的雪かきだなぁ」と思う事が時々があります。。。

 

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

 とてつもなく長いタイトルです。

でも、物語の内容そのままなのです。

 「世界の終わり」と「ハードボイルド・ワンダーランド」という場所の、それぞれの話が行ったり来たりして進みます。

「ハードボイルド・ワンダーランド」の主人公は「私」です。

「私」は暗号を取り扱う「計算士」ですが、自らに仕掛けられた「装置」の謎を捜し求めます。

やがて「私」は、「世界が終る」ことを知ることになります。
一方、「世界の終り」では、図書館の「夢読み」として働く「僕」が主人公です。

二つの世界の話は、別々に進みながら、ある時絡み合うことになります。

 

不思議な小説です。

最近流行りの小説や漫画の原型の様な感じがします。

 

まとめ

 今回は、村上春樹初期作品をおすすめしてみました。

<村上春樹初期作品 個人的BEST5>
1位 ダンスダンスダンス
2位 風の歌を聴け
3位 羊をめぐる冒険
4位 世界の終わりとハードボイルドワンダーランド
5位 1973年のピンボール

「ダンスダンスダンス」が面白いのですが、正直言って「風の歌を聴け」から順番に読んだ方が良いです。

これらの作品だけではノーベル賞候補になる訳はありません。

でも、この時期の作品の方が、私は好きです。

 

同時期の「ノルウェイの森」も嫌いではありません。

でも、読んでいてワクワクしないのは、何故でしょうね?

後の「ねじまき鳥クロニクル」だけは、いくつか好きなシーンがあります。

中でもこの1文は強烈に記憶に残っています。

オーケー、正直に認めよう、おそらく僕は綿谷ノボルを憎んでいるのだ。

当時の私には、とても苦手な人がいて、「綿谷ノボル」の部分をその人の名前に代えて、心の中で呟いていた事があります。

それも今となっては、良い思い出です。(どこが?)

 

お読みになる機会に、何かの参考になれば嬉しいです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

それでは、また次回。

 

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