こんにちは、あとかです♪
節分に「恵方巻」を食べるという行事は、完全に定着したようですね。
スーパーやコンビニでも、「太巻き」のポスターと共に、「今年の方角は西南西!」と書かれていたりします。
この「恵方巻」は、私が子供の頃には特に行われていなかったように思います。
商業的に、一体誰が仕掛けて、このように日本全国で、さも昔から行われている感じになったのでしょうか?
今回は、恵方巻の仕掛け人とその真実について、まとめてみました。
「恵方巻」とは。由来と方角の決め方
基本的なルール
「恵方巻」にはいくつかのルールがあります。
- 節分の日の夜
- 恵方の方角を向く
- 願い事を思い浮かべながら、太巻きを丸かじりする
- 食べ終わるまで、言葉を発してはいけない。
- 最後まで一気に食べきる。
それができると、願い事がかなうという風習です。
かなり息が苦しそうなルールですね。
ルール(作法)についての由来はこういうことになります。
- 「太巻き」なのは、鬼の金棒で「邪気を払う」
- 巻き寿司の「巻く」は、「福を巻き込む」
- 「言葉を発してはいけない」のは、口から「福が逃がさないように」
- 切らずに「最後まで一気に食べきる」のは、「縁(運)を切らないように」
太巻きの中身
縁起が良いという事で、七福神に因んで7つの食材を巻いてあることが多いようです。
ただ、特に気にしていないところもあります。
絶対にこの食材が入っていないといけないという厳密なルールはありません。
地域によっては、太巻きでなくても問題なく、巻き寿司ならなんでも良いという感じです。
もっと言えば、ケーキ屋さんやコンビニで「恵方ロールケーキ」を仕掛けたり、ケンタッキーでは「ツイスター」というトルティーヤ巻きを推してみたり、「巻いてりゃなんでも良い」状態です。
引用元:ケンタッキーフライドチキンホームページ
方角の決め方
「恵方」とは歳徳神(としとくじん)というその年の金運や幸福を司る神様がいる方角のことです。
この神様は毎年同じ場所にじっとしていないので、恵方というのは毎年変わります。
昔から「歳徳神のいる恵方に向かって何かをするとうまくいく、縁起がいい」と言われているそうです。
その年の「恵方」ですが、西暦の下一桁のみで決まります。
恵方早見表です。(西暦の下一桁の数字)
- 4、9の年:東北東
- 0、5の年:西南西
- 1、3、6、8の年:南南東
- 2、7の年:北北西
つまり、
- 2020年は「西南西」
- 2021年は「南南東」
- 2022年は「北北西」
となります。
割と単純ですね。
恵方巻の起源
ここまでお読みいただいて、お気づきと思います。
この「恵方巻」という風習は、かなりルールが曖昧です。
もっともらしい事を並べていますが、どうも取ってつけたような話が多いのです。
そもそもの起源はどうなのでしょうか?
2月の節分に、「豆まき」で邪気を払うことや、神社にお参りするということは、宮中行事としても古くから行われて、記録にも残っています。
ただ、この「恵方巻」という言葉は、どこにも出てこないそうです。
起源というのは様々な説はあるものの、定かではなく、はっきり言えば、かなり歴史は浅いものと考えられます。
実際に、近年の「ハロウィーン」や「バレンタインデー」のように、商業的に仕掛けられたものの様なのです。
仕掛け人は誰なのか?
「節分に巻き寿司を食べる」ということ自体は、昔からあったそうです。
ただ、ルールが決められて「恵方巻」と言い出したのは、どうやら「セブンイレブン」の始めのようです。
しかも会社を挙げてのキャンペーンでなく、広島のフランチャイズのオーナーが、「大阪では節分に太巻きを食べる」という事を聞きつけて、自分の店舗数店で、独自に始めたそうです。
本社も乗り出し、1990年以降販売エリアを広げ、最終的に全国展開をしたことで、日本中に急速に普及しました。
当然他の小売業も追随しました。
大本となった「大阪で太巻きを食べる」というのは、今は無きスーパーの「ダイエー」が仕掛けた様です。
1980年代には節分に太巻き(「恵方巻」とは言っていない)を販売していたようで、このことが広島に伝わり、現在の様な状況になったと考えられます。
全国に展開する中で、「もっともらしいルールが付け加えられてきた」というのが真相かもしれません。
「二八(にっぱち)」という言葉をお聞きになったことがありますか?
元来、小売業にとっての、2月、8月は消費が落ち込み、非常に苦しい月なのです。
だからこそ、その2月に張れる「恵方巻」キャンペーンは、急激に広まったのでしょう。
この話は、鰻を食べることになった「土用の丑の日」の逸話と同じですね。
恵方巻の今後の展開
2月だけに飽き足らず、新たに「秋の恵方巻」の仕掛けも始まっていますね。
また、「二八」のもう片方の8月に「夏の恵方巻」を始めた小売業もあります。
一斉に広まったことにより、過剰な販売合戦となり、従業員へのノルマや、自爆営業の問題も取り沙汰されています。
それだけでなく、食品ロスの問題から、恵方巻を完全予約制に切り替える動きや、取り扱い自体をやめるお店も出始めました。
まとめ
今回は、日本に定着したと言って良い「恵方巻」についてまとめてみました。
このように全国で行われる様になったのは、セブンイレブンの仕掛けですが、もっと遡れば「ダイエー」が起源と言えるのでしょうか。
正直に言いますと、私自身は「巻き寿司」が苦手で、「恵方巻」を食べたことがありません。
ただ、小売業に勤めていた経験で、「どんなことでも流行すればお客さんが物を買ってくれる」という喜びを知っているので、嫌いな風習ではないです。
むしろ楽しい風習だと思っています。
2020年の恵方は、西南西です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
それでは、また次回。