こんにちは、あとかです♪
現代のあらゆる推理小説や映像作品に、大なり小なり影響を与えている「探偵」と言えば、シャーロック・ホームズだと思います。
その稀代の名探偵は、今から130年も前に書かれた小説で登場します。
キャラクターやトリック、設定はとても魅力的で、世界各国の映像作品で「シャーロック・ホームズ」は、今なお魅力的な題材として扱われています。
原作小説にとても忠実なものもあれば、様々なアレンジや改変を加えている作品もあります。
今回は、【徹底比較】世界のドラマのシャーロック・ホームズ!【まとめ】について、ご紹介します。
2021年5月リライト
- 原作「シャーロック・ホームズ」シリーズとは
- イギリス:「シャーロック・ホームズの冒険」
- イギリス:「SHERLOCK(シャーロック)」
- アメリカ:「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」
- 日本(Hulu):ミス・シャーロック/Miss Sherlock
- 日本(NHK):人形劇版シャーロック・ホームズ
- まとめ
原作「シャーロック・ホームズ」シリーズとは
誰もがご存知、「シャーロック・ホームズ」シリーズは、サー・アーサー・コナン・ドイルが書いた、イギリスの探偵小説です。
1887年の「緋色の研究」に始まり、1927年まで主に短編を中心に、60作も書かれています。
作者のコナン・ドイルが嫌になり、「最後の事件」で一旦終わらせたものの、あまりの人気からまた書かざるを得なかった話は有名です。
コナン・ドイル自身は、もっと高尚なものを書きたくて、ホームズのような大衆的な作品で認められたいとは思っていなかったそうです。
そういったホームズが好きすぎる人たちのことを「シャーロキアン」と言います。
イギリスでは「ホームジアン」と言うらしいです。
原作のホームズの描写は、「天才的な観察力と推理力を持つ、高名な名探偵」です。
- イギリスのロンドン、ベイカー街のB221のアパート(大家はハドソン夫人)に居住。
- 特技は、バイオリン、フェンシング、ボクシング。
- 謎の日本武術「バリツ」の使い手。
- 化学、植物学(主に毒物)、解剖学などに造詣が深い。
- ヘビースモーカー。(当時は合法の)薬物依存も。
- 女性嫌い。
- 兄のマイクロフト・ホームズの方が優秀だと評している。
- 医師のワトソンを相棒に事件解決に取り組む。(ホームズの小説の多くは、ワトソンが語り手。)
- 宿敵はジェームズ・モリアーティ教授。
イギリス:「シャーロック・ホームズの冒険」
ドラマの特徴/完璧な原作の再現
- 放送時期:1984〜1994年
- 原作小説を、ほぼ忠実にドラマ化
- 舞台は、イギリス。時代も原作通り、19世紀。
イギリスのグラナダTV制作。
これを観れば、原作小説を読まなくても構わないほど、忠実な映像化です。
デジタルリマスターやHD化を待っています。
ホームズ役:ジェレミー・ブレッド
- 「原作(の挿絵)から抜け出してきたような」と評されるビジュアル
- 原作通りボクシング、バイオリン、お薬を嗜む。
- 英国紳士。女性嫌い。
- 露口茂さんの吹き替え
個人的には、吹き替え込みで「至高のホームズ」だと思います。
原作小説を読んでも、露口茂さんの声でホームズのセリフが聞こえます。
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イギリス:「SHERLOCK(シャーロック)」
ドラマの特徴/現代風アレンジのモデルケース
- 放送時期2010年〜
- 原作小説を、現代風にアレンジしつつドラマ化。
- 舞台は、イギリス。時代は21世紀。(現代)
同じイギリスでも、こちらは国営放送のBBCの制作です。(グラナダTVは民放)
さすがのイギリス制作で、うまく現代風にアレンジされています。
ホームズの頭の回転(推理)の速さを、スローモーションやストップモーションで、映像で観せているのは上手いと思います。
ホームズ役:ベネディクト・カンバーバッチ
- 英国紳士とは言えず、その能力の高さから、皮肉屋で傲慢な面もある。
- 「高機能社会不適合者」を自称し、社会生活に溶け込むことは困難。
- 女嫌いは原作に忠実。
- 吹き替えは三上哲さん。
「新しいホームズ像」を作ったと思います。
これ以降、カンバーバッチ版ホームズに影響を受けたであろう作品がいくつか観られました。
アメリカ:「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」
ドラマの特徴/アメリカが舞台で、女性ワトソン
- 放送時期2012年〜
- 原作小説を大幅にアレンジ。ワトソンは女性。
- 舞台は、アメリカ。時代は21世紀。(現代)
舞台はアメリカのニューヨークで、ワトソンを女性に変更しているのが特徴です。
兄の「マイクロフト」や、「モリアーティ」、「レストレード」、「アイリーン」などの、原作小説に出てくる人名は使われているものの、かなりアレンジされています。
「エレメンタリー 」は、「初歩的なことだよ。ワトソン君("Elementary,my dear Wtson.")」というセリフから取られています。
有名なセリフであるものの、原作小説には一度も出てきていません。
舞台化された際のセリフだったそうです。
ホームズ役:ジョニー・リー・ミラー
- 辛うじてイギリス人という設定は残っているが、紳士とは到底言えない。
- 人間関係を構築できない社会不適合ではあるが、女性嫌いではない。
- 自信家で、能力をひけらかす傾向にある。
- 吹き替えは、三木眞一郎さん。
アメリカが舞台であるため、イギリスのような湿度の高さを感じません。
最初は完全な社会不適合者だったものの、ワトソン等の助けにより、ホームズが成長する物語でもあります。
女性ワトソンの設定にしたことにより、友情、母性、愛情など、原作にない新しい関係性を生んでいます。
日本(Hulu):ミス・シャーロック/Miss Sherlock
ドラマの特徴/女性ホームズ&ワトソン
- 放送時期2018年
- ホームズとワトソンは日本人で、両方とも女性。
- 舞台は日本。時代は21世紀。(現代)
ホームズ、ワトソン両方が女性なのは世界初だそうです。
最近のホームズ像に倣った「天才=社会に馴染めない」は取り入れられていますが、模倣から逸脱しようという取り組みは多いと思います。
シャーロック役:竹内結子
- イギリス出身の日本人。
- 天才であるものの、人の気持ちがわからない、こだわりが強い性格。
- バイオリンでなくチェロを弾く。チョコレート中毒。
- 子供が苦手。
竹内結子さんらしいキャラクターです。
エキセントリックな行動を取っても、それほど嘘っぽくないのは、彼女の演技の上手さなのだと思います。
結構面白かったので、シーズン2があっても良いと思いますけど、どうなんでしょうか?
ホームズ物では「お約束」の終わり方だったんですよね。
<2021年追記>
こう書いていましたが、残念ながら、続編が作られることは永遠になくなってしまいました。
竹内結子さん無くして、この作品は成り立たないと思います。
日本(NHK):人形劇版シャーロック・ホームズ
ドラマの特徴/三谷幸喜さん脚本の人形劇
- 放送時期2015年
- 人形劇。ホームズ等は学生
- 舞台はイギリス。
一応ドラマ枠にいれています。
ホームズファンの三谷幸喜さんが脚本の人形劇です。
数々のホームズものの映像作品とのバッティングを避け、「学園もの」の設定にあったとのことです。
学園ものなので「殺人事件」までは起こりません。
原作小説を翻案としつつ、ホームズが15歳の人形劇ということで、子供も観られる冒険譚になっています。
ホームズ役:CV 山寺宏一
- 15歳の学生でベイカー寮の221Bに住んでいる。
- 天才的な洞察力、観察力で推理し、学園内の事件を解決する。
- 勉強はそれほど得意ではない。
山寺宏一さんとは言え、15歳はちょっと厳しいかと思いますが、慣れます。
スピンオフであり、パラレルワールドのようなものなのですが、ホームズファンが考えた安心感みたいなものは感じます。
ホームズも、少し弱みがあったりして、完璧でないというのも、良いことろです。
また観たいです。
まとめ
ここまで、日本と海外のホームズ物のドラマをご紹介しました。
ここに入ってない作品も多数あると思いますが、今回は私が視聴したものに限らせていただきました。
●原作に忠実な至高のホームズを、露口さんの声で聞くなら。:「シャーロック・ホームズの冒険」
●最近の新たなホームズ像の流れを作ったカンバーバッチを観るなら:「SHERLOCK」
●アメリカ海外ドラマ好きならこれがベスト。:「エレメンタリー ホームズ&ワトソンinNY」
●日本版の意欲的な新しいホームズストーリーなら:ミス・シャーロック(Miss Sherlock)
●三谷幸喜+ホームズ、両方好きなら必見です:人形劇シャーロックホームズ
結論:この中で見ていない作品があれば、ぜひ視聴ください。どれもオススメです!
また、ぜひ原作小説も読んで欲しいです。
長編もありますが、主に短編なので、読みやすいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それではまた次回!
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