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あとかのブログ

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「崖の上のポニョ」の舞台となった「福山市」の話〜その②〜

こんにちは、あとかです♪

 

前回に続き、福山市の鞆の浦(とものうら)とジブリ映画「崖の上のポニョ」との関係についてのお話です。

 

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鞆の浦が「ポニョの舞台」は本当?

 公開時の福山の雰囲気

2008年7月19日に、「崖の上のポニョ」は全国で公開されました。

 

その日のことはよく覚えています。

当時はまだ小さかった娘と手を繋いで、超満員になった映画館に「ポニョ」を観に行きました。

 

娘は帰り道、ずーっと「♫ポーニョ、ポニョ、ポニョ、さかなのこー♪」とエンドレスリピートで歌っていました。

個人的には、大橋のぞみちゃんの歌う、この主題歌は、デモで録音されたという舌ったらずなバージョンの方が好きです。

当時の娘も舌ったらずでした。

懐かしい思い出です。 

 

映画公開日の時点で、福山の鞆の浦の風景が、舞台の一部に使われているという情報が、既に入っていました。

 

実際に、劇場で、

「これはあの辺りの風景かな〜?」とか、

「あれ、あのお店の看板に『TOMO』って書いてある!」

とか思いながら観ていた記憶があります。

 

ただ、今思い出しても、舞台が鞆の浦だからと言って、そこまで福山で盛り上がっていた覚えがないのです。

 

実際に、福山市でも、鞆の浦自体でも、大っぴらに「ポニョ」推しはしていなかったと思います。

 

「鞆の浦が、ポニョの舞台」と言ったのは誰?

調べてみると、公式に、宮崎駿監督「ポニョの舞台は、鞆の浦です」と発言したことは無いようです。

 

また、作品の中でも、住所や土地の名前が出てくることもありません。

そもそも、宮崎駿監督作品で、舞台は何県とか発表されている作品も思い出せません。

 

 ただ、かの有名なジブリのプロデューサー、鈴木敏夫さんの書籍やインタビューで証言されています。

いや、あのねえ、宮崎駿っていう人ってたとえばどこかに旅行するとか、ちょっとしばらくの間、居を構えるとか、そういうことがあるとその影響がモロに出る人なんですよ。

たとえば屋久島に行くとあそこを舞台に『(風の谷の)ナウシカ』を作るとかね。スウェーデンに行ったことを思い出して『魔女の宅急便』を作るとか。

「風に吹かれて」鈴木敏夫著(中央口論社刊)より引用 

 

事実、ポニョの制作が始まるずっと以前の、2005年に、2ヶ月もの間、宮崎駿監督は鞆の浦に住んでいるのです。

映画公開の翌年に発売されたDVD「ポニョはこうして生まれた。〜宮崎駿の思考過程」を観ると、鞆の浦滞在の2ヶ月間で、たくさんのスケッチをしていることがわかります。

 

また、「ポニョを作るときに鞆の浦がずいぶんヒントになった」と、宮崎監督本人ものちの記者会見で話をされています。

 

一応、「ヒント」という言葉ではありますが、参考にしたことは認められてますね。

 

また、ドキュメンタリー作家ロバート・ホワイティング氏との対談でも、鞆の浦の「海」について語っています。

「瀬戸内の波は荒れても穏やかで、繊細。船の多さと、水平線の高さには驚いた」と発言しています。

さらに続けて、「ポニョでも意識的に水平線を高く描いた」ことを認めています。

 

 瀬戸内海は本当におだやかです。

水平線が高い、というのは、「言われてみると確かに」とは思います。

 

ジブリによる公式設定

実は、スタジオジブリのホームページに「答え」がありました。

 

www.ghibli.jp

Q&Aの中で、「作品の舞台」について、質問がありました。

「スタジオジブリ作品のうち、ここが舞台です、と公式に表明できる作品は多くありません。」とはっきり回答しています。

ただし!

実は、その文章の後に、ジブリの全作品について、「ここが、舞台といえるもの」「大いに参考にした場所」ということで、まとめていただいています。

 

 

そこに、「崖の上のポニョ」が「大いに参考にした場所」として、「広島県福山市鞆の浦」とはっきり記されています!

 

ということは、「鞆の浦」は、公式に「舞台」とは言えませんが、「大いに参考にした場所」とは言えるということですね!

初めて、知りました。

 

結論!
●宮崎駿監督自身は、公式に鞆の浦が舞台とは認めていません。
●「ポニョ」構想中に鞆の浦に滞在し、ヒントはもらっていることは認めています。
●ジブリ公式HPに、鞆の浦は「ポニョ」制作で「大いに参考にした場所」と記載があります。

 

ジブリ作品の舞台

鞆の浦での「ポニョ」の扱い

実際に、鞆の浦のバスセンターにある「鞆の浦情報観光センター」内に、

このような「ポニョに出会えるマップ」のようなものを掲示しています。

 

宮崎駿監督の色紙もありますね。

ポニョを描かれていないのもどうかと思いますが。。。

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しっかり、「非公式」であることを記載しています。

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最近では、「聖地巡礼」なる盛り上がる映画もありますが、「舞台」としては公式に認められていないので、仕方がないですよね。

映画公開時の福山市や鞆の浦でも、大っぴらに宣伝するわけにもいかなかったのでしょうね。

 

ただ、実際に鞆の浦を歩くと、結構似ている場所、雰囲気は間違いなくあります。

 

「ポニョ」以外のジブリ作品の舞台は?

スタジオジブリのホームページに記載されている情報です。

基本的に「ポニョ」同様、公式に舞台と明言されておらず、「大いに参考にした場所」が公表されています。

(ジブリ作品の中でも、宮崎駿監督作品のみ)

 

天空の城ラピュタ:イギリスウェールズ地方(制作前に訪れてロケハンしたそうです)

となりのトトロ:埼玉県所沢市(宮崎監督の自宅付近だそうです) 

魔女の宅急便:ウェーデンのストックホルム、バルト海のゴトランド島ヴェズビーの町

紅の豚:アドリア海沿岸(「アドリア海沿岸の小島」というのは公式です。)

もののけ姫:屋久島、白神山地(ジブリの旅行で訪れ、スタッフが取材しているそうです)

千と千尋の神隠し:江戸東京たてもの園

まとめ

最近「鞆の浦」に行く機会がありました。

(と言っても、そんなに大げさなことでなく車で20分くらいで行けるのですが。)

 

次回は、私が適当に撮った写真で恐縮ですが、

現在の鞆の浦の風景をご紹介します。

 

福山市に絡んだ、ポニョ以外の映像作品についても、触れたいと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

 

それでは、また次回! 

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