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あとかのブログ

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【小売業での思い出】「万引き」をするとどうなるのか

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 こんにちは、あとかです♪

 

昔の「思い出話」をさせていただきます。

私は、10年ほど前まで、とある小売業で働いていて、副店長という役職にも就いていました。

そういった役職になると、多い時では月に1〜2度、警察に連絡することがあります。

それは「万引き」犯を捕まえた時です。

 

もちろん、これをお読みになっている方は、ご経験がないと思います。

今回は、「万引きをするとどうなるのか」について、ご紹介したいと思います。

 

犯罪者の話なので愉快な話ではないと思いますが、お子さんや、周囲の方に、今後の「抑止力」として、伝播いただけたらと思います。

「万引き」はどうやっているのか

どんな時期に多い?

私が働いていたのは、2000坪超えの平屋で結構広い店で、それなりの繁盛店でした。

2000坪の面積のイメージとしては、サッカーのコートくらいの広さです。

家電製品や日用雑貨品、衣料品や生鮮以外の食品など、様々な商品を扱っているお店でした。

 

広い店舗ですので、若干の死角もあり、死角でなくても全通路に従業員が張り付いているわけにも行きませんので、一時的にせよ誰も見ていない通路は多くありました。

 

ちなみに、万引きが多い時期っていつだと思いますか?

春(3〜4月)
夏(7〜8月)
秋(9〜10月)
冬(11月〜12月)

 

どの時期もそれなりですが、学生はやはり、夏休みの時期が多くはなります。

課外学習や部活の帰りなど、比較的早い時間帯に、大きなカバンを持ってやって来ます。

女子は化粧品が多く、男子はスポーツ用品が多かった(部活の消耗品など?)印象です。

 

私が勤めていた頃は、全体として一番万引き犯が多かったのは、「冬」でした。

やはり夏場に比べると、隠しやすくなる服装になるせいだと思います。 

万引きの手口 

 万引き犯が商品を隠す場所として、オーソドックスなものでは、

  • スボン等、衣服のポケット
  • コートや上着の中
  • 持ち込んだカバン。悪質なのはその店舗のビニール袋(ゴミ箱等で拾ったもの)

隠し方、持ち出し方は、

  • 買い物かごに入れて、人のいない死角に運んで、そこでゆっくりカバンや服の中に隠して。
  • 試着室に持ち込んで、カバンや服の中に隠して。
  • 店舗入り口近くまで持ってきておいて、人影が切れた時にさっと出て行く。(意外と多いです)

 

万引き犯は、商品を何らかの形で店の外に持ち出すために、色々工夫します。

その知恵を他のことに使えば良いと思うのですが。。。

 

私が見た万引き犯の、商品の奇抜な隠し方は、こういったものがありました

少し間抜けなものもあります。

化粧品を口の中に入れて持ち出した女性
→かなり違和感があり、すぐに見つかりました。


試着室で完全に着替えて
→上から下まで全部着替えてました。

ただ、着替える前の服を試着室に置きっぱなしだったので、すぐに見つかりました。

ちなみに、靴下や下着まで変えてました。

 

デジタルカメラにつないでいた警報ブザーをちぎって、水筒に入れて音を聞こえないようにしてから、持ち出し。

→水筒から、うっすらブザー音が聞こえていたことと、水筒自体も店で万引きしたものだったため、見つかりました。

 

 手の込んだやり方をすると、元から盗む気まんまんで来店していることがわかりますので、心象はより悪くなります。

万引き犯が捕まるまで。

万引き犯に、店員さんは気づいているのか?

そんな風に、様々な手口で持ち出そうとする万引き犯です。

では、忙しく働いている店員さんは、そんな万引き犯に気づくのでしょうか?

 

確実に気づいています!

なぜ、気づくのでしょうか?

お客様と万引き犯で大きく違うのは、何よりも、その「目線」です。

  • お客様の目線商品、値段のPOP、店舗案内の掲示物
  • 万引き犯の目線店員、お客様

これは、ご自身を考えていただくとわかると思います。

普段、スーパー等で買い物中に、店員さんをじっと見ることってありますか?

ほとんど無いですよね?

(商品の場所がわからなくて聞きたい時くらいでしょうか)

万引き犯は、必ず店員の動きを伺っています。

そのせいで、万引き犯は、店員さんにとって非常に違和感のある動きをします。

 

実は、お客様もそれに気づくことがあります。

万引き犯は、店員だけでなく、お客様にも注意を払います。

普通なら、知り合いでも無い限り、他のお客様からこっそり見られていることは少ないと思います。

そのため、敏感な方は、変な視線を感じて、「もしかしたら……?」ということがあります。

 

ただ、もし万が一、万引きの習慣を見かけた時、決して犯人に声をかけたり、騒ぐ必要はありません。

万引き犯は、当然捕まりたく無いので、逆上して暴力的な行動を取る可能性もあります。

できれば、店員さんにそっと耳打ちする程度にしてください。

 

店員さんは、お客様に教えていただいても、すぐに捕まえたりしません。

教えていただいたお客様を信用していないわけではありません。

万引き犯は、前述の通り、店員さんやお客様の動きを見ていますので、「やばそうだ」と判断すると、確保していた商品を、そっと売り場に戻します。

その場合、万引き誤認で確保してしまうことになり、大変面倒なことになります。

 

万引き犯の確保は?

私服警備員、制服警備員など、最近は外注している店舗が多いと思います。

通報や後の処理までお任せできるそうです。

 

以前に比べるとかなり格安になっていますので、小型防犯カメラも多くついています。

気付いていない角度でも映っていると思った方が良いです。 

店員さんはインカムなど、無線連絡を取っていることが多いので、そこで指示します。

 

当時、警備員は入っていましたが、いない時間帯もあったため、確保自体を店側で行なったこともありました。

万引き犯も必死ですので、こちらが激しく対応すると暴れたりして逆に危ないので、優しく近づいて、両側から2人以上でそっと挟むように確保していました。

(その当時していたことで、推奨しているわけではありません)

 

もちろん、店員さんが怪我をしてもいけませんし、万引き犯を傷つけたいわけでもありません。

 

過去、 残念な事件もあります。

とあるスーパーで、「あのおじいさんが万引きしてた」と女性に告げられた店員さんが、よく確認もせずに店外に出たお年寄りを押さえつけて、不幸にも亡くなってしまったそうです。

実際には、万引きした商品もなく、誤認情報を店員さんに告げた女性はいつの間にか、いなくなってしまっていたのです。

このことは、当時、かなり重要な注意喚起として、伝わってきました。

 

使まった万引き犯はどうなるのか?

捕まった万引き犯は、すみやかに事務所に来ていただきます。

確保した後は、お客様に対応するのと同じように、丁寧な対応を心がけます。

私は、未成年の子供に対しても、基本は敬語でした。

 

それから、密閉していないオープンな場所で、盗んだものを出してもらいます。

特に相手が女性の場合は、女性従業員を同席してもらいます。

 

一つでも商品を持ち出したことを認めた時点で、警察にご連絡します。

常に丁寧な言葉使いで話します。

「全部、出していただきましたか?」 

「警察にも来ていただいてますよ。そこで新たに見つかったら、私は擁護できませんよ」

 

警察に通報したことを伝えると、少し本性のようなものが出てくる気がします。

  • 元気だったのに、急に大人しくなる
  • 「金を払えばいいんだろ」と逆ギレ
  • 泣き出す
  • 今更、逃げようとする(大抵「トイレに行きたい」と言います。従業員トイレにも窓に格子があり、外には出られません)
  • なぜか、すごく雄弁になる

 

万引きをせざるを得なかった、色々な事情はあると思います。

それでも、基本的に、100%警察に通報していました。

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全ての店舗型の小売業で、頭を悩ませているのは「万引き」という犯罪です。

刑法に「万引き」という犯罪はなく、ただの「窃盗罪」です。

もし、警備員や従業員に見咎められて、その際に抵抗した場合、「強盗罪」にもなり得ます。(悪くすれば強盗致傷罪です)

「犯罪」だから、「通報する」のです。 

 

捕まえた「万引き犯」に、この事を説明すると、大概は驚きます。

 軽い気持ちでやっているし、「万引き」というのは犯罪未満の軽い罪のように勘違いしている人も多いようです。

 

それに、店側は、万引き犯の事情を聞く必要も、暇もありません。

お店の仕事は、お客様に気持ちよく商品を買っていただけるようにすることです。

それなのに、万引き犯を捕まえただけで、警察に引き渡すまで1〜2時間も時間を取られてしまうのです。

 その間、肝心なお客様への対応が全くできないのです。

 

 まとめ

もう少し、面白おかしく書きたかったのですが、万引き犯との終わりなき闘いを思い出して、ちょっとキツめになってしまいました。 

 

お店側の立場では、「万引き」は本当に腹立たしい犯罪です。 

きついクレームへの対応などは、販売にかかわる仕事なので、実はそれほど辛く無かった記憶があります。

 

今現在、私は小売業の仕事をしていませんが、今頑張っていらっしゃる方々のために、少しでも援護になればと思い、書き綴ってみました。

 

まとめ
  • 万引きをしようと思っている人間に、お店の人は必ず気付いています。
  • 万引きの手口に凝っても、バレます。(むしろ、バレやすい上、捕まった場合は「計画的」とみなされます)
  • 「万引き」は「犯罪」ですので、当然、警察に通報されます。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

本記事で、ご不快に思われた方がいらっしゃいましたら、本当に申し訳ございませんでした。

 

次は、もっと愉快な記事を書きたいと思います。

 

それでは、また次回!

 

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